論文掲載決定

以下の論文が,日本心理学会の機関誌『心理学研究』に掲載されることが決まりました.

田渕恵・三浦麻子 (2018). 中・高齢期の親子・夫婦における制御焦点の類似性. 心理学研究, 89(6).

【要約】
本研究では,制御焦点(Higgins, 1997, 1998)の2側面(促進・予防)が,中年期の子とその親,子の配偶者間で類似しているかどうかを検討した。中・高齢期を対象とした予備調査によりPPFS 邦訳版(尾崎・唐沢, 2011) の短縮版(10項目)を作成し,妥当性および信頼性を確認した。調査対象者は,78組の,中年期の子(49.04±4.06歳)とその親(75.89±2.74歳),子の配偶者(49.38±4.44歳)の3者であった。分析の結果,予防焦点は親子間で,促進焦点は夫婦間で類似していることが示された。中・高齢期の3者間の類似性が制御焦点の2側面で異なるという本研究の知見の背景について議論した。
キーワード 制御焦点,促進/予防焦点,中・高齢期,親子,夫婦

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本研究は,中年期の子とその親・子の配偶者というトライアドデータを用いて,制御焦点の2側面(促進・予防)の類似性について検討したものです。予防焦点は親子で,促進焦点は夫婦で類似しているという結果となりました。本研究に関する質問・コメント等,内容に関するお問い合わせは,第1著者の田渕恵にお願いいたします。