第6回KG-RCSP合同ゼミ(2/27)

KG-RCSP合同ゼミは,異なる学部の複数のゼミ(文 小川・三浦ゼミ,社 稲増・清水ゼミ)が集い,メンバーの研究発表と外部ゲストの講演を交えた「多様性と類似性の相乗効果」の場です.毎回,ゼミメンバーの発表に加えて,興味深い研究をしておられる「今,この人の話を是非聴きたい+学生たちに聴かせたい」と思える研究者をお招きして講演もしていただいています.聴講・議論への参加は,ゼミ内外.学部生/大学院生/職業研究者等々を問わず,どなたでも歓迎します.

【日時】2019年2月27日(水) 13:00-17:30
【場所】関西学院大学西宮上ケ原キャンパス F号館104教室

第1部:ゼミメンバーによる発表(2019年4月に博士課程前期課程に進学する予定の学生による研究発表)

13:10-13:35 小林穂波(小川ゼミB4) 自己に関する概念の変化が視覚的注意による情報選択に及ぼす影響
13:35-14:00 田島綾乃(稲増ゼミB4) オタクが持つメタステレオタイプによる趣味開示抵抗感の検討
14:00-14:25 長谷川凜人(三浦ゼミB4) うわさが実現することが感情及び行動に及ぼす影響―「白紙物語」が現実になるとき―
14:35-15:00 牧野巧(三浦ゼミB4) 欺瞞意図はコミュニケーション中の強調表現の使用頻度や聞き手の欺瞞検知に影響するか?
15:00-15:25 水野景子(清水ゼミB4) 人はなぜ罰が存在している公共財ゲームにおいて非協力をするのか―確率的に罰がある状況での非協力と損失の確率価値割引―
15:25-15:50 中越みずき(大阪市大B4) 責任帰属と生活保護に関する情報への接触が生活保護政策への賛否に及ぼす影響

第2部:招待講演

16:00-17:30 武藤拓之さん(日本学術振興会特別研究員DC1・大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程3年)

【タイトル】視空間イメージ操作研究への挑戦:多面的視点のススメ
【概要】視空間イメージの操作を支える認知メカニズムの解明は,認知心理学における古典的な研究テーマの1つである。視空間イメージの操作には,物体を回転させるイメージ (物体の心的回転) や,他者が見ている風景を想像する過程 (視空間的視点取得) などが含まれる。本講演では,始めに視空間イメージの操作に関する研究の大枠を説明した後で,講演者が行った2件の研究について詳しく紹介する。1件目は,自分とは異なる視点から見た物体の位置関係を把握する過程 (空間的視点取得) においてイメージ操作がどのように使い分けられるのかを実験的に検証した研究である。2件目は,文字の正像・鏡像判断課題 (心的回転課題の1種) を行うときの認知過程を説明する既存のモデルの正しさについて,ベイズ統計モデリングを利用して検証を試みた研究である。本講演を通じて,研究におけるロジックの立て方や,予想外の結果が得られたときのワクワク感,統計モデリングがもたらす新たな研究の可能性についてお伝えできれば幸いである。

詳細はこちら:http://www.kg-rcsp.com/jointseminar6th/