2019年11月に掲載が決定していた以下の論文が早期公開されました.それに合わせて,研究内容を日本語でまとめた記事を作成したのでご覧下さい.
Komori, M., Miura, A., Matsumura, N., Hiraishi, K., & Maeda, K. (2019). Spread of risk information through microblogs: Twitter users with more mutual connections relay news that is more dreadful. Japanese Psychological Research, 63(1).
日本語によるまとめ記事
SNSによるリスク情報の拡散メカニズムの解明―どのようなリスク情報が拡散されやすく,どのような人が拡散させやすいか―
★2019年12月29日付の朝日新聞デジタル(および30日紙面)記事で研究が紹介されました.
以下のように大阪大学からプレスリリースをいたしました.
SNSによるリスク情報の拡散メカニズムを解明
―どのようなリスク情報が拡散されやすく、どのような人が拡散させやすいか―
【研究成果のポイント】
- SNS上でどのようなリスク情報がどのような人によって拡散されやすいかを解明
- 従来の理論モデルでは説明できない、SNSにおける情報拡散メカニズムの存在を提示
- 虚偽情報の拡散を抑制するには信頼性をきちんと確認する「ハブ」の存在が重要であることを示唆
大阪大学大学院人間科学研究科の三浦麻子教授と大阪電気通信大学情報通信工学部の小森政嗣教授らの研究グループは、SNSでリスク情報が拡散されるメカニズムについて、実際に広く拡散したツイートの伝達経路を追跡し、拡散に影響を及ぼすリスクのタイプと拡散に加担しやすい利用者の特性を明らかにしました。
SNS上に利用者同士のつながりをあまり持たない利用者は、リスクのタイプにかかわらず多くのリスク情報を拡散させる傾向があったのに対して、多くのつながりを持つ利用者は、全体としてはリスク情報をあまり拡散させない一方で、「恐ろしさ」が強く感じられる情報については拡散させやすい傾向があることが示されました。
本研究成果は、日本心理学会が刊行している国際学術誌「Japanese Psychological Research」に2019年12月27日(金)(日本時間)に公開されました。
プレスリリースフルバージョンはこちら.