数ヶ月に1度の恒例行事.開店直後にパッと行ってガガッと買ってサッと引き揚げる.これが肝心.最初は「楽しいけど夫婦2人暮らし家庭じゃ買える物があんまりないなぁ」な感じだったのが,だんだん要領が分かってきて今では食料品だけでも結構大量に買い込むようになった.主には鶏むね肉(国産2キロパック),強力粉(1キロパック×3;パン作り用),島原そうめん(断然安いが味に遜色がない),ドライビーンズ,ドライきのこ,米,などなど.そしてなかなか見逃せないのがアメリカブランドの衣料品.シーズン落ちしているが定番物が安い.
コスコを出て阪高の沿いのコーナンに行き,家の東側の窓の「外」に吊す「すだれ」を購入.最近の酷暑で特に2階が温室化しているのに少しでも抵抗しようという企みである.
11時を過ぎて「んー,そろそろご飯が食べたいね」ということで昼ご飯を食べるところを探索.このところは,決まった店がないときは取りあえずiPhone4で食べログを起動し,「周辺*km」(徒歩なら500m)で検索して点数がそこそこ高い店を探すというのが通例になっている.今日もその作戦で服部のうどんやを発見した.iPhoneのGPS機能がカーナビの役目を果たしてくれるので,運転者に地図を読み取るスキルが存分に備わっていれば,道に迷うこともない.
お店はちょうど暖簾を出したところであった.一番乗りの客で,キーマカレーうどん+小ライス(1100円;はびー)と冷山かけうどん(900円;私)を注文.噛むと跳ね返ってくる力強い弾性のうどんで,なかなかおいしかった.ちょっと値段は高いけど,そういうことに四の五の言わないタイプの人には,おすすめ.家族経営のようだが,うどんを打ってるお父さんがめちゃめちゃいい人そうだった.その名が示す通り,観音寺ご出身なのだそうだ.
そういえば「おはよう朝日です」で紹介されたらしく,レポーターのサイン色紙が飾ってあった(「魔法のレストラン」でも紹介されたらしく,渡辺徹・はしげー知事・中川家のお兄ちゃんの写真入り色紙もあった).そうか,やのぱんにもサインもらえば面白かったかも,と思ったが,後の祭りであった.
あれやこれやして帰ってきてもまだ昼過ぎ.さて今日は何をしようか,と鳩首協議したのだが,暑くて外に出る気になれない.出るとしたら買い物や美術鑑賞(なぜならエアコンがきいた室内だから)くらいしか思いつかないが,買い物欲は十分満たされているし,美術を鑑賞するのは得意じゃない.しかし昼寝をするのも芸がない.
というわけで(どういうわけだ),昼間っからアルザスの白ワインを空けた.上品な味わいで,よございました.
この週末の中日戦を2勝1分で折り返して,虚とは0.5ゲーム差ながら首位で長期ロードへと旅立つことになった.今年は帰ってくるのが8/31なのだそうで,いつもより長いような気がする.最近は大阪ドーム開催のホームゲームがあるからなのかもしれないが,やはりドームと甲子園は全然違うので,早く「本拠地」に戻ってきてもらいたいものだ.それにしても土日の試合は,見ていても疲れた.おい,久保田,主にお前のせいやで.
いろんな〆切仕事や学会の年次大会が鼻先まで迫ってきた気分.夏休みの宿題を抱えた小学生時代の私のごとく,早く片付けてすっきりしたいものだ.
しかし今朝は起き出した時点でむわんと暑く,5時を過ぎたくらいに早くもセミが鳴き出した.こういうときはエアコンをかけてもなかなか部屋が冷えてくれないので困りものである.
まちかねM君を講師に迎えた大学院GP企画の講習会の第2回.第1回はテキストマイニングの基礎とTTMの扱い方の初歩を解説して,2ヶ月半後の第2回では,参加者のうち5名が実際に自分の手持ちデータやデータベースのデータをテキストマイニングで分析した事例を発表してくれた.かなりきっちり詰めた事例から,今からこのデータを使って分析したいんですがどうしたらいいんですか的な事例まで,到達レベルは様々だったが,その分テキストマイニングを実施するプロセスの多様な段階に関する質疑応答やディスカッションができて,よかったと思う.
自転車・バイクの利用/非利用や調査時の匿名/顕名による不法駐輪に対する態度の差異 ロ・テストにおいて色彩反応のインクワイアリ対象となる単語の検討 引きこもりの相談電話のログ分析 PubMedからAddiction関連の論文タイトルを抽出して内容の時系列変化を検討 保育士の研修プログラムの効果測定
今後はこれらの研究やそれに刺激を受けた後続研究が,TTMウェブサイトの「TTMを用いた研究事例」を賑わせるようになっていただきたいものだ.
夕刻からは懇親会@甲東園「鳥居」.宴会に「来る?」と聞かれたら基本的には断らない,という態度を貫く暑がりS君も合流して,なかなか賑やかな会だった.嶋ゼミのD以上男子の笑い声はどうしてああかまびすしいのか,根源が分かったのは収穫であった(笑
阪急電車といっても京阪神にそのネットワークは広いのだが,この作品は特に阪急今津線,しかも北線(西宮北口〜宝塚)のすべての駅を舞台にしたオムニバスのようだ.「オール関西ロケで行われる」って,当たり前じゃないだろうか.京都や大阪でロケされただけでも違和感があるぞ.
しかし記事には地元民にとっては重大な間違いがある.今津線と今津北線を勘違いしている点だ.「宝塚駅から今津駅までを15分で結ぶ」とあるが,それはダイヤモンドクロスが存在した当時ならば可能だったかもしれない話であって,今は西宮北口で北線と南線に分断されている.そして原作の舞台は8駅なので,南線区間の阪神国道駅と今津駅は入っていないのである.
まぁ,言うたらなんやけど,「関西のローカル線を舞台に繰り広げられる、片道わずか15分の胸キュン物語」は,阪神国道と今津には合わんわね.ある意味,今津には人生の縮図的な雰囲気はあるけども.
決して「休み」ではないのだけれど,互いの授業スケジュールを気にせずに同僚たちと対面コミュニケーションできるのは楽しい.
今日は週末のオープンキャンパス+ゼミ合宿で疲労困憊+二日酔いして「もう俺,ひょっとして鬱かもしれん」と呑気に悩んでいるJKさんになんと午前午後合わせて4時間もおつきあいしてしまった.午後は近隣大学のIさんとそのお友達(来年度から学園都市の某大学に着任されるとのこと)が研究室見学に見えたので,お二方とも親しくおしゃべりして,いい機会になった.
夜には滅多に見られない平野の3ランも経験できたし,満足,満足.
もう6月から始まっているのに気がつかなかっただけなのだが,サブウェイでハワイアンなサンドイッチメニューが期間限定で展開されているという情報をTwitterで入手したので,早速最寄りの店に行ってみることにした.なぜだか甲山大学甲山山麓キャンパスにある唯一のチェーン系ファストフード店がサブウェイなんである.暑がりS君は既に全メニュー制覇しているらしいが,私は初めてなので,楽しみ.「ワイキキ・コブサラダサンド」344kcal,「ビッグ・アイランド・ポークサンド」278kcalと並べられると非常に悩ましいところだが,ここはカロリーに目をつぶって前者で行こうと思う.服もハワイアンにして気分を演出♪
今回は同僚3名を誘って出かけたのだが,待ち合わせ時間ちょい前に集合場所に行くと「遅いやんけ!」と迎えられた.かれらは数十分前から「いかに効率的にいろんなメニューをリーズナブルに楽しむか」について討論していたらしい.これはまさしく優れた「心理科学実践家」のサンプルであると感嘆.そして「え?じゃあ私黙って見てれば食べられるんやんね?」とのんびりそれに乗っかるだけだった自分を反省.その緻密な計画により,
ワイキキ・コブサラダサンド ビッグ・アイランド・ポークサンド ラハイナ・トロピカルティー カットパイナップル オーブンポテト(レギュラー・バジル) コーンチャウダー
を一人790円で楽しむことができた.サンドはロングを2本ずつ頼んで,半分にカットしてもらった.トロピカルティーはどうやらクーポンがあったらしい.
感想は…まあ,悪くはないんじゃね?ってところか(笑 ボリューミーではなく,野菜がいっぱいとれて,われわれにとってはいいんだけど,学生にとってはパンチが足らない割にお高いんだろうな〜,と.
なんと昨日行ったサブウェイは今日から夏休み休業なのだそうだ.
今日も特に大学に用事がなかったので,終日にわたって自宅書斎に籠もりきり(ただし途中昼寝落ち2時間)で某〆切仕事に従事.ここで片付けておかないと来週の休暇中に書類を持ち込まなければならない羽目に陥るかもしれない,という差し迫った危機感に駆り立てられて,なんとか23時に完遂.普段なら寝てる時間だ.
実際のところ,数年前にやった同じ委託先からの仕事と作業内容はあまり変わらないのだが,量が多いのと重みが違う感じがするのとで心身の負荷が大きい.これがアカデミックボランティアだったら正直やってられないだろうなあ.
夏休みでつくばからご夫君の実家のある大阪にやってきたしば,そして気安い後輩であるとらちゃんとこばちの4人でブルディガラでランチ.この集まりの時は,最初は「どこか新しいところに行こうか!」と考えないではないのだが,結局この店に収束してしまう.味はそれなりにいいし,サービスも迅速的確な場合が多いし,何よりも居心地がよく,長時間おしゃべりしていても「大丈夫」な店だからである.
というわけで今日もランチコース+グラスワインを食べかつ飲みながら,思い出話から最近の笑い話に至るまで,プライベートやら仕事やら縦横無尽に語り合った.「お客様,お会計を」とたまりかねたらしいフロアスタッフに言われて時計を見たら,16時.店に入ったのは12時でした…
ここ数日は昼の暑さは相変わらずだが,朝は幾分しのぎやすい.
そんな朝の6時過ぎから某高槻M君の「おうちカウンセリング」に付き合った後,特に何をしたいわけでもないけどおいしいものでも食べに遠出するか,とドライブに出発.今日の目的地は奈良・榛原の蕎麦屋さん.榛原といってもちっともピンと来ないが,今は市町村合併で宇陀市というところで,天理の東にあるらしい.
近畿道〜西名阪道〜名阪国道と経由して1時間半,iPhoneGPS+GoogleMap頼りで,最後に店の前を通り過ぎて5キロほど山奥に行ってしまった以外は特に迷うことなく現地「一如庵」に到着.店主の実家である古民家を改築した店で,ふすまを外して開け放たれた和室×4+広縁にテーブルが配されており,古き良き日本という感じだった.メニューは「かけ」「もり」そして精進料理の「一の膳」あたりが前日までの予約なしで食べられるらしく,私たちはそのうち「一の膳」をいただいた.先付・前菜・もりそば(十割)・玄米ご飯とお汁という内容で,特にアボガドにあおさを載せたのとミョウガのにぎり寿司がおいしかった.アボガドもミョウガも癖のある野菜なのに,まったくそれを感じさせないところがよかった.蕎麦は少し緑がかかった色でとても細い.おいしくはあったけど,ちょっと細すぎて私には頼りない感じ.蕎麦というより素麺?という気になってしまった.もりだから敢えてそうしているのかもしれないし,単品でなら味わえることもあるらしい(今日は予約分で捌けてしまっていたようだった)手挽きのを食べていたら印象がまた違ったのかもしれないが,私はもう少し力強いのが好き.玄米ご飯は小豆と一緒に圧力鍋で炊いた玄米を4日ほどかき混ぜながら蒸らしたものなのだそうで,なるほどモチモチしてちまきの中身のようだった.
雰囲気もコミで悪くない店だし,絶賛する人がいるのも分かるが,私の心の蕎麦屋ランキングに並べると,5指には入らないかな,くらいであった.
この講座は可処分時間alwaysMAXな方々を相手にしているだけに,夏休みもまったく無関係に2週おきに巡ってくる.今日は戦争を思い返す時期を記念して,というわけではないのだが,服従実験ネタを展開.慣れているはずの話なのに,どうも質の違う緊張と焦りを覚えるのはなぜだろう.
というわけで今日も授業とは異なるげっそりとした疲労感を覚えて終了.ただでさえ残り少ない若さを受講生たちに吸い取られるからだろうか…
急いでキャンパスに戻り,お昼は集中講義に来て下さっている先生とのお食事会@関学会館.まったくの初対面+分や違いの方だが,昨年まで某研究所で大学の後輩takajin君と一緒に仕事をしておられたというのをきっかけに,親しくお話させていただいた.
印象に残ったのは,某大学心理学科にまつわるこわぁいお話.まさしく四谷怪談という趣であった.
急いで帰宅し,夕方は明日からの休暇に向けた荷造り.今年は直近の〆切仕事を先週末で終えられたので,比較的余裕のある旅行前である.多分この分だと明日空港バスの乗り場まで必死になって荷物転がしながら全力疾走する必要はないだろう.
それにしてもびっくりしたのは現地の気温.モスクワが猛暑だというのだからきっとヨーロッパ全土が猛暑に違いないと思い込んで夏服ばかりを並べていたら,はびーが,
あんた,それはやめた方がええで
とおっしゃる.何で?と聞くと,
調べたら分かるから
とおっしゃるので,iPadのGoogleに向かって
あむすてるだむ てんき
と叫んだら,すべてが分かった.念のため,
ぶりゅっせる てんき
と叫んでも,同じだった.めっちゃ寒いんやん!せっかく休暇気分で足の爪を真っ赤に塗ったのに,これでは見せるチャンスはなく,したがってモテることもなさそうである.残念.
今秋から神保町本店で始まるサービス.
海外の学術書など100万点と「Googleブックス」の洋書200万点,さらには電子化済みの日本語書籍,客からのリクエストにも応えるのだそうだ.On Demand Booksの製本機Espresso Book Machineを利用して「「コーヒータイムほどの短い時間」で印刷・裁断し、その場で手渡しできる」というのだから期待が持てるが,神保町には気軽に行けず,確か三省堂のまともな店舗は近くには存在しないはずの関西人としては,コストとともに同業他社がどういう追随を見せるかが気になるところ.
起きてみたら土砂降りに近い雨が降っていたのには参ったが,それも7時を過ぎた頃にはまずまず小止みになり,ここ数年ではあり得なかったレベルで余裕を持った出発の朝.走ってバス乗り場に行かないなんていつ以来でしょう.さて,今回はどんな旅になるのやら.
本日のフライトはエールフランスでCDG経由アムステルダム行き.AFと言えば「微妙にフラットにならないために寝ている間にずりずりとずり落ちる」シートが我が家的には有名で,あんまり積極的には好まないのだが,いろんな都合でまた乗ることになった.
欧米エアのフライトは一般的にサービスが雑で,日系エアの必要以上なまでのきめ細やかさとは対極にある.たいていの場合はその方が気楽なのだが,今回は食事の際にはびーが「はよ食え」「はよ食え」と急かされる事態に.もちろん言葉で急かされたわけではないが,1分おきくらいに見に来て,はびーは「僕のペースで食べさせろ!」とややキレ気味であった.彼が大してゆっくり食べていたというわけでもないのでそう言うのももっともだったように思う.そして,食べ終わったと思ったらすかさずデザートのサービスを始めた.早く終わりたくて仕方がなかったのだろうか.その後のタービュランス予想を気にしていたのかもしれない.しかし,そうして(私たちが,というよりも,サービス側が)待ちに待った)デザートのケーキとヴァニラムースが素敵においしかったのでよかった.
その後は,暗くなった機内で寝たり起きたりを繰り返しつつ,空港で買った有川浩「阪急電車」を読む.映画化決定に合わせて文庫化がされたものらしい.映画にしやすい感じの,なかなか小気味のいい作品.児玉清の解説とともに,楽しめた.西宮北口に5年住んだことがあり,主人公的な存在のうちの1カップルが通っている「沿線の有名私大」に勤務しながらも,あまり今津線沿線の駅周辺をうろうろしたことがないので,ちょっと涼しくなったら@almore君を見習ってフィールドワークしてみるのもよさそうだ.
で,やっぱりずりずりとずり落ちながらも,ほぼ定刻にCDGに到着し,入国→短いラウンジでの休憩を経て,アムステルダムへ45分の短いフライト.荷物も無事についてきてくれて,ハーツで車(アウディ)を借りて,エンジンのかけ方がわからず5分迷って,目的地に着いたと思ったら同じ会社のやっている「ホテル」の方で,といろいろありつつ2泊するコンセルトヘボウ近くのアパートメント着が22時過ぎであった.
ミシュランのロードマップも持ってるし,どうやら車にもCD-ROMだかDVDだかのナビシステムはついているようなのだが,とりあえずこれを使っている.音声ガイドがついたら完璧なんだけどねえ.
豊中M君に教えてもらったところでは,Google Mapの経路探索はユーザの履歴を収集してソーシャルに構築されているそうだ.つまり私たちも利用しながら情報を提供しているわけで,道に迷って申し訳ないw
宿泊しているのはこちら.アムステルダム中心地にこれといって興味がない私たちが,主に「夜多少遅くてもコンセルトヘボウから危なくない道を歩いて帰れる」ことを条件に選んだアパートメントである.レセプショニストと顔を合わせることなく,呼び鈴を押して「予約した何某である」と名乗って玄関扉の鍵を開けてもらい,中に入るとカードキーの入った封筒がソファの上にぽいと置かれていた.帰りも勝手に出て行っていいらしい.気楽である.
_ 「デルフトの眺望」を眺望す
今日は車で1時間弱のハーグ(デンハーグ)に出かけた.オランダの政府主要機関や王宮は首都アムステルダムではなくこのハーグにあるそうだ.まずはマウリッツハイス美術館でルーベンスやファンダイク,それにフェルメールといったオランダの代表的画家たちの絵を鑑賞.大変寡作なフェルメールの作品が3点ある(アムステルダムの国立美術館には4点)というのがこの美術館の売りなのだそうだが,ちょうど企画展をやっていて2点増えていた.次に歩いて数分のこれまたオランダを代表する芸術家であるエッシャーの美術館を見学.こちらは「だまし絵」満載で「人間の目って何を見ているんだろうねえ」というのを実感.
鑑賞したフェルメールの5つの作品のうち二人揃ってもっとも気に入ったのが「デルフトの眺望」だったので,ついでに彼の故郷でもある現地に出かけてみた.ハーグからは車でほんの10分ほどだ.デルフトと言えば陶器が有名なので,中央広場に面したお土産物屋もちょっと覗く.気に入った皿を2枚購入.その後でなんとかはびーが似たような構図が撮れそうな場所を探し当てた.勇んで写真を撮ってはみたものの,風景としてはとてもいいのだが,なんとなく,いや,はっきりフェルメールの絵とは違う.経年変化というだけではなく,おそらくあれはフェルメールの心象風景なのだろう,と思うことにした.
とりあえず,都市部は大変だ.一方通行の嵐だし,路面電車との共存もかなり多い.さらにもっと大変なのは自転車との共存.オランダは平地なのでとても自転車人口が多いそうなのだが,彼らの我が物顔と言ったらちょっとすごい.自転車専用車線が整備されているところはまだよいが,彼らは基本的に車道を走る(そういや日本も法律上はそうなんだっけ)し,まったく車に対して互角の乗り物として存在するようである.その感覚に慣れるのは,なかなか難しい.
アムステルダムでのほとんど唯一のイベントがこれ.夏休みたけなわのこの時期なのでロイヤルコンセルトヘボウを聴くのは遠い夢のまた夢だったが,ちょうどロッテルダム・フィルのコンサートがあったのでこれ幸いとオンラインでチケットを取った.
Rotterdams Philharmonisch Orkest Ludovic Morlot dirigent Jean-Guihen Queyras cello
MENDELSSOHN The Fair Melusine Overture SCHUMANN Symphony No 4 (revised version) DVORAK Cello Concerto (Jean-Guihen Queyras, vc)
あの「舞台後方最上階から駆け下りてくる指揮者」が生で見られただけでも本望だが,噂には常々聞いていたが音響が恐ろしく良いのには驚かされた.前方5列目の舞台向かって左端という決して最上ではない席に座っていても,オケ全体の音が一つにまとまってしかもつややかに鳴り響いてくる,という感触.ひょっとすると,鳴らしている方は自分たちがものすごく名演奏をしていると錯覚するのではないだろうか.ちょうど時差の関係で日本なら起床直前の時間帯だったので,途中で睡魔が何度も襲ってきたのには参ったが,それでも聴くべきところはちゃんと聴いた,ということにしておこう.指揮者とソリストは寡聞にしてどちらも知らなかったのだが,前者は東フィルに客演したことがあり,後者も来日経験があるそうで,これから注目しようと思う.
調査の結果「お買い得品が多いらしい」との情報を得たスーパーDEENにて買い出しをして,ばんごはん.すべて込みで2人分10ユーロもかかっておりません.
コンセルトヘボウはこんなホール.右上方2名の男性が立っているところから指揮者やソリストは入場し,また,はけていきます.チェロ持って2往復は大変そうだった.
ここが所蔵しているフェルメールの風景画「小路」というのがとてもよい,という話をetlovesLGさんから伺ったので,アムステルダムに滞在しながら取り立てて何も見ないのもつまらないか,という気持ちもあり,朝一番に行ってみた.コンセルトヘボウの対面にあるのでアパートメントからも徒歩圏である.今は2004年から続く大規模な改修と新館建設?がなかなか終わらず,ごく小さな別館にごく有名な作品だけが飾られているという,美術館的には不十分な,私としては十分な状況が続いているようだ.
ここの見物は,上記を含むフェルメールの4作品とレンブラントの「夜警」をはじめとする多くのコレクションだそうだ.「小路」はデルフトの街角の風景を描いたものだが,確かにとても美しく素晴らしく奥行き感に満ちていた.すぐ近くに似たような構図の別の画家の作品があったのだが,段違いの魅力があった.「夜警」は,大きい絵だったw
私が一番気に入ったのは,白アスパラガスを描いた静物画.おいしそうだった!残念ながら絵はがきになっていなかったのだが,アドリアン・コールテという画家の作品だそうだ.
10時過ぎにアパートメントを出て,一路ユトレヒトへ.これもハーグ同様にアムステルダムから車で1時間かからない近郊である.中央駅の巨大ショッピングセンターの駐車場に車を停めて,街歩きへ.ここも運河が街の中をにょろにょろと流れているのだが,道路より1レベル低い運河の岸辺にカフェがあったり,あるいは道路沿いのショップで売るのだろういろいろなアートワークを作っている工房が並んでいるのが特徴的だった.
いや,われわれの目的はそんな街のようすではなく,ミッフィーであった.やや街外れにあるユトレヒト大学近くの中央博物館までずんずん歩き,近年別館となったミッフィーコレクションを見学.子供の目線と大人の目線の両方が考えられている展示で,原画をあれこれ見て回る大人の足下を子供たちが駆け回っている,という状況だった. 何よりやばかったのはショップである.大阪のミッフィーショップでも初回は常軌を失ったので,ここに来たらさらに度を超してそうなるのはやむを得ないことだろう.特に膨大なポストカードコレクションはゆうに100種類以上あって,
これ,全部!
と言いたくなるほどのものだった.それをこらえてなんとか20枚ちょっとを厳選.それ以外のちょっとしたグッズも,日本ではミッフィーではないキャラクターのものはほとんどないので,あれもこれも,と手が出るのをこらえるのが大変だった.Tシャツは,想像通りキッズものの方がずっと魅力的だったのだが,4〜5歳児向けのものまでしか展開がなく,いくらオランダ人が巨大でも着るのは不可能. いや,別に買うのは自由やん(着れないけど)
というはびーの発言はあったが,購入を断念した.
買い物袋をぶら下げて街の中心部に戻り,ミッフィー信号機を見て,ちょっと反対側の街はずれまで歩いてディック・ブルーナ氏の次男によるというミッフィー像を見て,ユトレヒト観光は終了.
ユトレヒトからは200kmちょっとの道のり.途中のパーキングで昼食休憩をとった以外はひたすら高速道路を走って…と思ったら,途中でカーナビ(昨日からこれが意外と使えることに気がついてiPhoneは補助的使用となった)が「交通事情によりリルートしました」とおっしゃり,どこともわからぬドイツの地方都市の中を走り抜けることになったが,15時台には特徴的なケルンのDomが視界に入るところまで到達.まずは近郊のショッピングセンター(イオンモール伊丹にさも似たり)で買い出しをした後,16時過ぎにはDomapartmentにチェックイン…
と思ったがここで問題が発生.アパートメントの前まではたどり着いたのだが,レセプションらしきところのドアは鍵がかかっていて中には誰もいない.「不在ならここに電話してね」というメモが貼ってあったのでそこにかけても誰も出ない.仕方がないので予約した時のウェブページにあった連絡先にかけてみるとようやく人が出た.「誰もおらんやんけ!」と問い質すと,すぐ隣のホテルのフロントに鍵を預けてあるからそこに行け,という.それならそうと早よ言え!と毒づきながら鍵を受け取り,ようやく部屋へ.これまたごく普通のアパートメントの1室を宿泊用に提供しているところだった.2LDKで,リビングも寝室もアムステルダムのそれよりかなり広かったが,キッチンはかなり貧弱で,電子レンジもなかった.あまり長期滞在を想定していないのかもしれない.といってもこちらも1泊なのでそれはそれでなんとでもなる.リビングの窓から身を乗り出すと,Domも見えた! 駅裏でやや雰囲気はよくないが,駅徒歩3分Dom5分という立地でこの広さで1泊75ユーロは破格だろう.そう思えば,すべてが許せるw
なお,翌朝になって分かったのだが「隣のホテルのフロントに鍵を預けてあるからそっちに行って」という指示は,はびーの携帯メイルに届いていた.そういえば予約の時にSMSのアドレスを聞かれたっけ…とのこと.しかしその後時代は移り,彼はすっかりそのガラケーをほったらかしにしてiPhoneに夢中になっているため,気がつかなかったのだった.
チェックイン〜荷物を2階まで階段で運び上げる〜車をパーキングロットに停めるの一連の手続きにものすごく時間がかかったため(でも75ユーロと今の相場状況なら笑って許せる),ようやくほっとリビングのソファに落ち着いた時には既に18時を過ぎていた.ちょっと休んでご飯作るか,と考えていると,はびーが,
例のところ,今行かんと明日は移動に時間かかるから開店までケルンにはおられへんで.
とおっしゃる.例のところとはTOUSである.ケルンに1泊することになった理由は,水曜どうでしょうの影響がもちろん大きいが,もう1つが,今回立ち寄る先でTOUSのショップを持っているのはここだけだということだった.ひょっとして18時で閉まっちゃってるかも…と思いながら,中央駅を通り抜けるとすぐ目の前に現れるDomのあまりの巨大さに驚嘆しながら,そそくさとその前を通過して目指すショップへ.ヴィトンやブルガリなどは派手派手しくDom前広場に店を構えているが,TOUSはそこからやや外れたところにあった.なんとか店は開いていて,やったら声のでっかいおじさん店員と話をしながら品物をチェック.ちゃんとTOUSのリュックを背負って行ったのですぐに趣味を理解してもらえたのはよかった.ラインアップはお世辞にも充実しているとは言い難かったが,定番のハンドバッグと,季節もののショッピングバッグぽいトートバッグを購入.実に満足.
ちなみに,汗かきS君にさんざん苦労させてバルセロナで買ってきてもらったバッグは在庫していた.価格を見ると,バルセロナより1割ほど高かった.それでも,日本のほぼ半額である.会計時におじさんに「日本にもTOUSいくつかあるけど,高過ぎ!」と愚痴ったら「そうなんだ〜,でもそれは君たちが悪いんじゃね?(それでも買うから)」と切り返されたのには参ったw いや,私はもう日本では買いませんから…
Kolschビール3種とともに.予想どおり私はコップ1杯半で轟沈.
いつものように起床.ようよう空が明るくなり始めるのを待って外に出て,Domへ.鉄道駅を通り抜けると正面にでーんと大聖堂,というパターンは本当に珍しい.朝日を受けてまぶしく輝く尖塔を見上げながら何枚も写真を撮る.「すげーよ!でけーよ!」と叫んだ洋ちゃんとまったく同じ心境である.ちょっとむちゃくちゃなレベルで,しまいには首が痛くなった.完成までに600年かかったようだが,途中どんなプロセスを経ていたのか知りたいものだ.塔にはまだ登れない時間だったが,大聖堂の内部には入ることができた.両陣のステンドグラスは見事.今日も残念ながら掃除のおじさんはいなかった.
駅構内にはたくさんの店があり,既にその多くが営業中だった.出勤途上であろうと思われる人々が行列をなして購入しているパン屋さんがいくつもあったので,私もついつい並んでSchnecke(渦巻きパン)を購入.脳天直撃の甘さは,きっと疲労回復にはてきめんに効果的だろうw
9時にチェックアウト.今度はちゃんと「オフィス」に人がいて,対面で手続きをすることができた.オフィスと言ってもアパートメントの隣の建物の1Fで,ビールの卸売ストックヤード?と歯科技工の作業場?があるスペースにPCを1台置いて運営している大変簡易なものだった.多分,アパートメントの運用が家主さんの副業なのだろう.「今日はルクセンブルクまで行く」と言ったら随分驚かれて「あなた,ケルンのすべてを見たの?!」と問い詰められたw「something, but not everything」とお答えしておいた.
somethingがスーパーとDom周辺だけでは申し訳ないので,もう1カ所.昨日検索して目をつけていた墓地を訪問.ちょっとだけ街はずれにあるMelatenfriedhofである.いや,特に誰か有名人の墓所があるというわけではないが,地図で見ただけでもわくわくしてしまうような,かなりよさげな墓地だったのである.適当にパーキングに車を停めて中に入ると,広大な森の中に墓がたくさん.素晴らしい.しかし残念ながら移動時間の関係上「30分だけ!」とはびーに制限をつけられたので,ごく狭い範囲だけしか回れず.しかし,じっくりと堪能.洋の東西,文化を問わず,墓地はいい.
今日の目的地ルクセンブルクまでのルートは,モーゼル川というドイツ〜ルクセンブルクのワインの一大産地沿いの巡るものとなる.過去にドナウ川沿いのワイン生産地帯を走ったことはあるのだが,当時はまだワインを勉強中ではなかったので,あまりその価値を分かっていなかった.今回は「買う気満々」である.
まずはCochemという城をいただく街へ.日本人はまったくいなかったが近郊ではメジャーな観光地のようで,観光バスを仕立ててじいさんばあさんがたくさん乗り付けていた.城までの急坂を,ゆっくり杖をつきつき登っていくかれらを追い越しながら歩いて,支配者気分でモーゼル川を一望.再び街に降りて,モーゼル側沿いの岸辺に座ってランチとした.2軒ほどワインショップを覗いて,まずはごく普通にリースリングの白を1本購入.
大きく蛇行して流れるモーゼル川を一旦離れてのどかな田園地帯を走った後,再び川べりに戻るとルクセンブルクに入国.モーゼル川はルクセンブルクとドイツの国境線でもある.ルクセンブルク的には「同じモーゼル川沿いでもこっちの方が日当たりがよくていいワインができるんだもんね」だそうである.日本語のガイドブックにはどのワイナリーも見学には予約が必要とあったが,ミシュランガイドにはそんなこと書いていなかったので,適当にナビで探してPollfabaireというワイナリーに飛び込んでみた.受付のおばさんに「見学させてくれる?」と聞くと大丈夫だというので,見せていただいた.現在のワイン製造過程を解説する10分弱のビデオを見た後,案内役の女性(学生のアルバイトらしい)が中を案内してくれた.ここの(というよりルクセンブルクワインの)お勧めはスパークリングなのだそうだ.見学のしめくくりはそのご自慢のスパークリング(飲めない人はグレープジュース)をグラス1杯いただいて一人3ユーロなり.ブドウもそろそろたわわに実りつつあり,収穫の秋ももう間近という雰囲気だった.スパークリングワイン1本と白ワイン1本を購入.
ルクセンブルクは人口40万人程度の小さな国だが,そのうち10万人は首都のルクセンブルクに住んでいるそうだ.郊外におそらく唯一あるイオンモール伊丹のようなショッピングセンターでまずは買い出し.先ほどのワイナリーでもそうだったが,第一言語はフランス語らしく,とりあえずまず話しかける時はフランス語であるということが分かった.川向こうはドイツなのに,と思うが,フランスやベルギーとは川を隔てず隣国なのでそういうことになるのかもしれない.売り場ではアムステルダムやケルンよりも魚売り場が充実していて,でっかい伊勢エビ(違うだろう)を持ち上げて「さあ安いよ安いよ」とばかり魚河岸のおっさん風の人がセールスしているのが印象的だった.
今回の宿はKey Inn Appart Hotel.もちろんアパートメントタイプだが,今度はレセプションがしっかり建物内にあるちょっとしたホテル風のところだった.なぜか最上階の一番よい部屋で,広さは50平米くらいのワンルーム.天窓が贅沢に取られていて,専用ではないが広いテラスもある.中もいわゆる「デザイナーズ」的な仕上げになっていて,すべてのものが(無駄に)おしゃれな感じを醸し出していた.おしゃれということは,もちろん使いやすさとは負の相関があり,キッチンは大変コンパクト.そして,特筆すべきは,これまで3泊すべてのアパートメントで食器は同じIKEAのものだったこと.真っ白で何の変哲もないから,どんな部屋にでもしっくり馴染んでしまう最強さがあるのだろう.
夕食は魚のフリット風(「揚げずにできる唐揚げ粉」をまぶして焼いた)と,できあいのムール貝のエスカベッシュ.それにスーパーで買ったルクセンブルグ(サンマルタン)の白ワイン.やはり食べ終わるなり歯磨きするのがやっとで轟沈.
なお,ヨーロッパ完全走破パート1におけるどうでしょう軍団は,ドイツのアーヘンを出発して,ケルンでDomのお掃除おじさんダンスを見て,ルクセンブルクに達し,2時間半かかってランチwithおいしいデザートを食べて,古城街道のホテルまで一日で走りきっている.これは相当な強行軍だということが,実際に走ってみて改めてよく分かった.
本日も4時過ぎに起床.昨日の日記を書きつつ高槻M君の「思い切っちゃった話」をGtalkで聞きつつ明るくなるのを待つ.まずまずのお天気で,涼しい,というか,寒い.
7時過ぎにアパートメントを出て,早朝の街歩きへ.今回の旅行は1週間という限られた日程なので駆け足で4カ国を回ることになってしまったため,宿泊地の市内観光は移動前の数時間が勝負という感じである.美術館だの宮殿だの教会だの城だのに入りたければ不自由だが,観光客が少なくて街の雰囲気は気楽に楽しめるのでそれはそれで悪くない.大体,宮殿だの教会だの城だのは,相当に思い入れや関心がなければ,どこへ行っても中身は大同小異である.歴史をよく知らないままに「へー,ほー」と見たところで特段の感慨はないものだ.…と自分で自分に言い聞かせて,城壁にぐるりと取り囲まれた街を巡る.朝市が店を開きかけており,土曜日の街は早くも活気づき始めていた.野菜や花など売っているのは眺めているだけでも楽しい.
ルクセンブルクは環状の城塞にぐるりと取り囲まれていて,その内部と城壁下の市街,それにさらにその外の新市街がくっきりと区切られているのが特徴的な街だそうだ.その街並みがまるごと世界遺産に指定されているのだそうで,そこここに解説のアクリル看板が立てられている.しかし,すべての看板がフランス語とドイツ語で書かれているため,中身はよく分からないのだった…
1時間ほど散歩して,アパートメントに帰還.ホテル風のサービスも提供しますよということで,コンチネンタルブレックファストが提供されていた.口コミ情報にはバッドポイントとして「breakfast is poor」という記述が目立つが,われわれにとってはそれでじゅうぶん.昨日スーパーで買ったローストポークとチーズを挟めば,あっさりとランチが一丁上がり,である.
9時過ぎにチェックアウト.一路車はベルギーへ.一路といっても20分も走らないうちに国境を越えた.そこにIKEAがあった.白い食器はここで買われたに相違ない.
今回の旅は,大変多くのデジタル機器を持ち歩いている.数え上げてみると,
ノートパソコン(2台) デジタルカメラ(一眼レフ2台とコンデジ1台…一眼レフは次回から1台でよいことを学習) iPhone ガラケー(2台) b-mobile Wi-Fi iPod(車内BGM用) ワンセグテレビ(SDカードを入れてビデオを見る)
というわけで,アパートメントの部屋に着くなり大充電大会になる(といっても私はぼーっとその大会を見ているだけである).数年前は部屋に着くなりインターネット接続大会だった.10年ほど前なら,まず最初にやるのは部屋備え付けの電話機からモジュラーケーブルを引っこ抜くことで,差し替えできるタイプかどうかがクリティカルな問題だった.しかし,今はそれは苦もなくできるようになった.また,最近は車の方も電源やらUSBの口やらがやたらと充実しているので,iPhoneとiPodとb-mobile WiFiは常にAC電源から充電しながら使うことができる.ほんの数年前はiPodだとトランスミッターでFMに飛ばしたものを聴くしかなかったのが,今では外部機器接続を選べば済むから簡単である.こうした環境の進歩はことのほか急速だ.
なお,移動中の諸々のネット端末の接続は,昨日まではソフトバンクの提供する海外パケ放題(vodafone NLとde)を利用していた.しかしルクセンブルクとベルギーではそれがないので,T-mobileのSIMカード(ネット通販で携帯電話端末を買って,そこから引っこ抜いている)をb-mobile WiFiに挿して使っている.パケットは50MB(2200円くらい)買っているそうだ.
ベルギーに入り,まずはミューズMeuse川沿いの断崖絶壁の麓にある街ディナンを観光.いかにも堅牢な石造りのノートルダム寺院があり,その上には城塞がある.寺院は内部のステンドグラスがなかなか素晴らしかった.城塞には,ロープウェイと階段で自力で登るという2つの選択肢があり,どっちを選ぼうと入場料は7ユーロ徴収される.もちろん私たちは坂路調教を選んだ.408段の石段は,最初の半分こそステップが高くて大変だったが,その後はそれも緩くなり,そんなに大した負担ではなかった.城壁から街を見下ろし,また同じ石段を下りて,川にかかる橋から城塞を見上げて,ちょうど一時間.
ディナンを出た後はひたすら200キロほど先を目指してベルギー国内(フランスとの国境ぎりぎりのところ)を北上.目指すはウェストフレテレンである.酒こそ我が人生,ベルギービールにも造詣が深くていらっしゃる汗かきS君に「ベルギービールでちょっと面白いって言ったらなに?」と教示を乞うと「トラピストビールの中でも幻と言われるウェストフレテレンですかね〜」と言われたので,何も考えずにそこに行ってみることにしたのである.数あるベルギービールの中でもトラピストビール,すなわち修道院が醸造しているビールは6種類ほどしかないのだが,中でもウェストフレテレンは一般の卸売りを(少なくとも公的には)しておらず,現地に行って飲むか,限られた数と種類のものを限られた日の限られた時間帯に1ケース単位で,しかも事前に予約して,さらには車で行く場合はプレートナンバーまで申告して買う仕組みになっている.事前の予約は必ず電話,しかも発信者通知のものでなければならない.電話番号や車のナンバープレートは記録されていて,1ヶ月に1回しか同じ番号や車では購入できないことになっているのだそうだ.なんという敷居の高さ.それでも一応はオランダ着後に何度か電話予約を試みたのだがいつも時間外らしくつながらかった.仕方がないので徒手空拳で現地突撃となった次第である.
現地は片田舎のさらに外れという修道院らしい立地だが,自転車や車でわらわらと人が押し寄せていた.予約者はドライブスルーで購入できるらしく,車列をなしてケースを運ぶ人たちがいた.しかしわれわれは指をくわえてそれを見つめることしかできなかった.ビアカフェの方で提供されていることもあるというグラス2個とビール1本のギフトセット22ユーロも残念ながら在庫なし.仕方がないので現地で体験レポートすることに.感想は,
んー,まあ言うても,普通ちゃう?
現地で現物を飲んだ人間だけに許される,優越感に溢れるコメントであったw ケース買いの夢は次回に持ち越しである.
実はすっごく大変だったのだが,とりあえず無事に着いた.小ネタとしては,やっぱり食器はまったく同じIKEAのだったとか,レセプションの兄ちゃんが自慢げにiPhoneを操作しながらWiFiのつなぎ方を御指南下さるのでこちらも対抗して出して「あ,それ新しいやつ!どこで買ったんだ!こっちじゃなかなか手に入らなくて… やっぱりいいか?ほんとiPhoneって一度手にしたらもう手放せないよな!」と言わせたとか,うっかり車でアラブ人街を通ったら前の車同士が喧嘩し始めて,おばさんがキレながら出てきて自分の車のトランク開けて敷いてあるもの引っぺがすから銃でも出すのかと思ってぎょっとしたとか.そして窓からの眺めはこんなの.
最後の宿泊先となるアパートメントは,昨日の写真にあるようにグランプラスのほぼ角部分に位置している.この新聞記事の写真と比べると,右手に50メートルくらい振っていて,高さはほぼ同じである.ゴブラン織りのクッションやタペストリーなどを売る店の2階にあり,見た感じそこがホテルだとは分からない.店の入口の奥にアパートメントに入るドアがあるので,そこなんだろうとは分かるが,どうやってチェックインするかも,最初はよく分からない.店に入って行って「私たち,上のアパートに予約入れてるんだけど,さて,どうしたらいいわけ?」と尋ねるしかない.尋ねればほいほいと手続きしてくれる.しかしこの店も夜や早朝は閉まっているはずで,そんな時間帯にたどり着いていたら一体どうなっているのか,きっと電話をかけて誰か呼び出すのだろうが,かなり「そうはなりたくない」感じだ.
当然,アパートメントの前面道路はグランプラスにつながる目抜き通りなので,一般車は入ることが(少なくとも日中は)難しい.特に今の時期は歩行者天国となっていて実際不可能である.ゆえにやや離れた駐車場に一旦車を停めて,そこから石畳の道を荷物を持って歩くことになる.ナビのおかげで200メートルほどの距離のところにある立体駐車場に停められたが,それでも雑踏の中をアパートメントまで移動するのはそりゃもう大変だった.最初は(既に荷物が膨大になっているわれわれは,1度では運びきらなかった)目的を探しながらだからなおさらである.そしてチェックインしてみたら部屋に到達するまでは中世教会の鐘楼並(唯一異なるのは石むき出しではなく,壁紙やカーペットが敷かれていること)の狭くて急な螺旋階段!!もちろんそれしか選択肢はない.延々転がしてきたスーツケースを今度は担ぎ上げる.もちろん自分たちで.私には不可能なので,はびーに任せざるを得ない.酔っ払って足もとがおぼつかなければ,速攻転落すること請け合いである.
まあ,これでこの景色が手に入ったからすべて許そうという気分になるが,そうでなければいくら立地がいいと言ってもぶち切れる人がいたとしてもおかしくないだろう.部屋にエアコンもないので,猛暑だったらさぞひどいことになるとも思う.
ともあれ,アパートメントに泊まる旅というのは,こういう不自由なものだと観念しておかないと,難しいことであろう.ホテルに泊まれば,表玄関に乗り付けさえすれば,あとはすっかり手ぶらで部屋まで入ることができ,ウェルカムシャンパンの一つも供されるのだから.個人的にはこういう不自由さを甘受してでもアパートメントの魅力は捨てがたいと思っている(特にこの部屋は,もう外に出る必要すら感じないほどだ)が,同じような,しかし決して同一ではない未知の不安に対処する回数は少ない方がいいので,できればもうちょっと長期滞在したい,かな.
今回の予約はすべてBooking.comで行ったが,このサイトとそれを提供するシステムができたおかげで宿泊を必ずしも専門としない個人や店が,自分たちの持っている部屋を有効活用したいという思いを実現するに至っているものだと思われる(まさかの技術決定論!).ちょっと初期費用さえかけてリノベーションすれば,あとはIKEAの食器と家具を買ってくればよいw そしてBooking.comに登録して手数料を払いさえすれば,世界中から勝手に宿泊予約が入るのだから.ワールドワイドかつ宿泊に特化した楽天みたいなもんか.そうでないと,ゴブラン織りの土産物店のレジでチェックインとか,ありえんやろw 何にせよ,われわれのように気まぐれな個人旅行を愛好するものたちにとっては,超便利なサイトと言って間違いない.
ピエールマルコリーニの,生ケーキ! おほほほほ.
これまで移動が多く,じっくり滞在っぽい感覚が皆無だったので,今日くらいは,ということでブルージュやアントワープに行くのはやめにして,アパートメントを拠点に近所を散歩+お土産購入の一日とした.フラワーカーペットも,まだ観光客の姿が少ない7時前頃に周りをうろうろして,接近撮影を敢行.グランプラスを取り巻く17世紀末のギルド建築はあれこれと凝ったつくりで目にも楽しいが,残念ながら天気が悪く,光量が足らないのは残念.
お土産は定番のチョコレート,レース製品,ビール,タンタングッズなど.タンタンショップではミッフィー博物館同様にボルテージが上がり,またもやその辺一切合切を買い占めそうになった.もちろんタンタン本人ではなくスノーウィー(つまりパートナー犬であるテリア)目当てである.衣類関係もたくさんあったが,ここでもやはり趣味に合うのは子ども用のもの.ミッフィーとは違ってなんとか着られるサイズがあったのでうれしかった.チョコレートは有名ブランドもあちこちあって目移りしそうなので,@etlovesLGさんが「次に機会があれば試したい」とおっしゃったCorne de la Toison D'Orにて購入.
ベルギー名物の一つだというフリットとホットドッグを屋台で買って,ビールとともにお部屋ランチを済ませた後も,再び外出.王宮やノートルダム寺院近辺,アンティーク市などを巡る.そしてそこにピエールマルコリーニのショップを発見.まあせっかくあったんだしここでもチョコレートの一つも買うか,と思って店に入ったら,そこはどうやらパティスリーに特化した店だったらしく,ガラスケースの中には美しく宝石のように輝く生ケーキがたくさん!「今ここでしか食べられないものを食べなくてどうする!」と,チョコのことなど頭から吹っ飛んで,2つ購入.1個5ユーロ弱.そして,何軒目かに入ったビール店で,例の「ラベルのない」ビールを発見!ごくぞんざいに他のビールと一緒に棚に並べてあるのだが,当然プレミア価格がついていた.現地で飲むものの約2倍である.しかし,このビールの存在を教えてくれた汗かきS君に敬意を表して,戦果として購入.
そうこうしているうちに徐々に本格的な雨となり,気温も下がってきたので,15時頃には部屋飲み用のビールを抱えて帰還.後は,ざあざあ降りの中をフラワーカーペットを見に来た人々を眺めながら,旅行最後の夜を楽しんだのであった.
昨日24時でフラワーカーペットは終了.速攻で中央の噴水が撤去された.が,それ以外のものは翌朝6時現在,まだそのまま残されている.心霊写真みたくなったのは,窓越しに撮影したせい.
朝7時,カーペット部分の撤収が始まった.芝生はくるくる巻き取って,花はスコップでがっさがっさと集めている.広場の石畳の上にビニールシートを敷いて,その上に花を並べていたことが分かる.ビニールシートはパーツごとに区切られているので,ある1枚の上の花を中央に掃き集めてからビニールシートごと丸めて撤去する…のではなくて,掃き集めた花をスコップでゴミ収集車に突っ込む(つまり分別している)ので手際はとてもよい.ちなみに,花はすべて廃棄するそうである.なんだか寂しい気もするが,それ以外の用途は思い浮かぶわけでもない.
帰りはアムステルダムからKLMの関空直行便。お土産にデルフト陶器のギルドの置物をくれた。裏に番号が振ってあるのでたくさんあるんだろうと調べてみると88種類もあるらしい(Twitter情報によるとNo.90もあるそうなので,さらに増えているのかもしれない).しかも実は中にはリキュールが入っているらしい.道理で栓がしてある.全種類揃えたら,超上級顧客だな.
研究室のある建物が停電なので,自宅待機.
23時頃に寝て,6時半に起きた.なんという時差ぼけのない朝,と思ったら,さらに8時に寝て,12時半に起きてしまった.なんという完璧なヨーロッパ時間睡眠.
はびーの帰宅が遅かったこともあり,寝たのが2時.6時半には起きたが,大学に着くのが8時頃になってしまった.既に余裕で30度を超えている中だが,クマゼミの声は明らかに旅行前よりもボリュームダウンしていた.熱さが続いているが,確実に季節は進んでいるようである.
時計台が改修中のようで,すっぽりと足場に覆われていた.正面に手すりがつく(復活する)とのことで,それも関係しているのかもしれない.ちょっと珍しい光景である.
Univ. of UtahのDr. Matt Mightによる,博士号(を取得するということ)とは何かを分かりやすく示したプレゼン資料.大変感覚的にしっくりくる.Twitterでつぶやいたら,多くの共感コメントをいただいたのだが,その共感の方向がポジネガくっきり分かれていたのが面白かった.つまり「ちっちゃい」ことをどう評価するかが違うのだ.
なお,本記事はGizmodoで紹介され,日本語版同ウェブサイトにも記事があるが,とても重みのある部分が削られているので, ご本人のサイトこそを読むべきだと思う.
クマゼミの死屍累々,赤とんぼが飛び交うキャンパス内に,ようやく登場.彼らは一応秋の気配らしきものを感じて出てくるのだろうか.それともプログラムされたとおりのタイミングで出てきて「…おい,なんだよこれ.話がちげーよ」と思っているのだろうか.
今回は1日半ほどかかった.標準的かやや早い方.しかし学会シーズンやら種々の〆切やらが迫ってきている一方でモティベーションはなかなか上がらず,今日はいろんな仕事をちょっとずつ進めたのみ.まあ,いいか.
でも,週末のうちに来週の学会発表スライドは完成させた方がいいぞ>自分
今朝,目覚めて時計を見ると9時2分!
時差ぼけが解消したなどというのは真っ赤な嘘でした.意図せずこんな時間まで寝てしまうなんて,時差ぼけの要因によるもの以外あり得ません.
起きる直前に,とてもリアルな感触(もちろん細部は夢らしく歪んでいる)の夢を見た.husで開催される日本心理学会で,Wさんとの共同研究を発表しようとしているが,大会初日の朝7時半頃に「さあ私の発表いつだっけ」とプログラムを見たらその発表が当日9時からで,慌てて準備したつもりになって出かけたら,会場に着いてからポスターを印刷しておらず論文集も持っておらずさらにはPCも持っておらずなことに気がついて,ちょうど行き会ったあにに泣きついて論文集を破かせてもらい,さらには会場スタッフなWさんを探して事情を説明して呆れられ…といった展開.とりあえずあにが説教しながらもとても優しかったので,今度ほんとの日本心理学会で会ったら謝ろう.いや,今すぐメイルして謝るかw
いやあ,まったく空からの火炎放射器かと言いたくなるほどの暑さである.
そんな中,暑気払いランチに富田団地の華燕(かえん)に出かけた.9時起きだったのと,買い物が終わった後に外出するかどうかぐずぐずしていたのとで,私たちとしては珍しく出足が人並みの時間になり,駐車場も店も少々並んだ.今日は二人揃って汁なし担々麺(ひやもり).じわじわとパンチの効いてくる辛さがおいしい.しかし,ちょっと量が多く,腹にじんわり溜まる.おかげさまで晩ご飯はいつもの半分も食べられなかった.
帰りに高槻M君が購入予定のマンションと,比較検討していたマンションの建設現場を巡ってみた.後者は大変駅近で便利そうだったが,線路沿いであることに加えて八丁畷の交差点が至近.この交差点は近隣でも指折りの四六時中交通量の多いところだ.どう考えても前者の方が住みよいよね,駅に多少遠くても近所に立派なショッピングセンターもあるし,という平和的な結論に達して帰宅.
久しぶりに「寝過ぎて調子が悪くなった」一日.こうなると何かしてもしなくてもだるいので,ほとんど終日ぼんやりしていた.阪神戦も2連敗の後で見る気がせず(結局見なくてよかった試合だったようだ),やったことと言えば比較的おいしくできたカレーを作ったのと,弁当のおかずを多少仕込んだのと,庭の水まき,ザッツオール.
カレーは,隠し味にウスターソースとはちみつと醤油を入れた.2日目くらいの味になった.ウスターソースは量を間違えると主張しすぎるので注意が必要だが,今日はぎりぎりいい仕事をしていた.
朝からちゃんと仕事をするとそれなりに元気になる.やっぱりぐだぐだしすぎるのはよくない.でも,自分の限界に挑戦する勢いで働きすぎるのは,もっといけない.
午前中は宮水学園第8回.本日は対人葛藤について.概論を述べたあと,Urappie先生のグループによる研究を激しく引用しつつ,夫婦や恋人といった親密な関係内部で生じる対人葛藤と当該関係の排他性のかかわりについて話す.要するに「夫婦の問題は夫婦で解決」しようとせずに,関係を相対化できるような視点を維持させてくれる関係外のサポート源をちゃんと持って,なおかつメンテナンスしておきましょうね,という内容.私自身も,受講者の方々のようにそれなりに年を重ねた頃にもそんな対人ネットワークが維持できているように,今からよく考えて行動することが必要だと思う.講義の方はあと2回.次回は怒りについて話し,次々回は総括.総括のための宿題を出した.
熱い熱い中,弁当が傷まないかとひやひやしながら(心理的にひやひやしてもちっとも車の中は冷えてくれないのだ!)husに移動.H君ともう5回目以上になる社心WSの打ち合わせ.3時間ほど.あれこれ議論していると面白いネタはぽろぽろ出てくるのだが,ちゃんと筋道つけるまでにはまだあと一歩,詰めが足らない感じ.持ち帰って1日考えることにして帰宅.
終日個研で学会準備×2に勤しむ…はずだったが,こういうときに別のことに猛烈に動機づけられてしまうのは世の常,人の常,そして何より私の常,というわけで,午前中は秋学期の心理科学基礎統計の資料改訂に打ち込んでしまった.実はもうできたつもりになっていたのだが,2年前にYADA氏およびその周囲の方々からいただいたコメントをなるべく反映させた方がよい,と思いついてしまったのが運の尽き.結局今朝まで作るつもりではなかった索引までつけてしまった.
そして12時.旅行土産を抱えてJK研へ.チョコレートがJK氏へ,ウェストフレテレン2本と専用グラス2客は汗かきS君へと無事手渡された.その後集中講義にお見え下さったTK先生との会食〜実験棟見学(というか私にとっては自分の実験室の工事状況の視察)を経て,再びJK研に1時間ほど沈没.
研究室に戻ったら15時.つけっぱにして出たのにエアコンはすっかり熱気に押し込まれており,部屋は暑いのなんの.フル回転させ直したもののしばらくの間は熱気と冷気の押し合いがちょうど私の体の表と背中の間で展開された,ようやく2時間近くかかって冷気が熱気を駆逐したのであった.
とりあえず19時過ぎには,やるつもりだったことの8割くらいはできたので,まあいいことにしよう.
本当は昨日完成させるはずだったグルダイ学会のプレゼン資料を作成.というか,追加分析したり.本来手をつけるはずだったもう一つの仕事を早々にあきらめて,今日はこれに注力することにしたので,思う存分時間をかけて取り組んだ.時間をかけたからといって素晴らしい内容になるとは限らないが,それなりに納得のいくストーリーは組み立てることができたので,いいことにしよう.とりあえず発表をやり過ごす,というよりも,今後につなげることの方ががはるかに重要なんだし.
ただし,これを12分で話すとなると,伝家の宝刀「息をしているように思えなくて聞いている方が苦しくなるトーク」を炸裂させなければならないかもしれないことだけが懸念材料である.
午前中同僚JK氏としゃべっていたら,
「どうしたんや.クロック数落ちてないか?」
と問われた.どうやら普段より有意にゆっくり(そしておそらくややバカっぽく)話していたらしい.伝家の宝刀を抜かずとも,相当勢い込んでしゃべっているように聞こえているようである.しかし,クロック数なんて,随分懐かしい言葉を聞いたものだ.
勝った=連敗を4で止めたのだから結果としては良かったが,試合としては最悪の部類に入る経緯だった.2ch芸スポ速スレのとある書き込み(下記参照)が一番よくそれをまとめていた.梅津の防御率は3.63→6.06と倍増の勢いだったそうだ.たったその程度か,という気もするが,分母はたかだか34回2/3に+1しただけなのだった.
【野球】セ・リーグ T22-8C[8/25] 城島反撃弾・金本逆転満塁弾!浅井鳥谷檜山1発!
打線爆発・阪神連敗脱出 広島投手次々炎上・終盤3回19失点 http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1282742270
先発豚安藤。ファンの8割が敗戦を覚悟する。 ↓ 案の定、初回から滅多打ちで3失点。予定調和。 ↓ だが阪神打線奮起。同点に追いつき、更に満塁の好機。 ↓ ここで4番辛いが最悪のゲッツー。流れが去る。 ↓ 同点に追いついてもらった豚安藤が2ラン2連発で台無し。 ↓ 流れの悪さに阪神打線沈黙。3回連続三者凡退。 ↓ ところが城島が追撃2ラン。停滞ムードを払拭する。 ↓ 直後、藤川が点差あるのに3塁欲張って憤死。流れが去る。 ↓ なのに、7回裏謎の爆発。まさかのヤニキ満塁アーチで逆転。 ↓ 続く8回裏も打者一巡の猛攻。上本プロ初安打に鳥谷が祝砲。 ↓ ブチギレ広島、死球ぶつけて憂さ晴らし。両軍乱闘騒ぎ。 ↓ 引退間際のロートル桧山が特大3ラン。球団新記録となる22得点。 ↓ 梅津晒し投げでオーバーキル。被安打9・被本塁打2・失点10。 ↓ 試合終了。C8−22T 両軍安打35・HR6・四死球14。バカ試合乙。
8/30(おそらくEDTだから実質的には翌日)〆切という某事典項目のプロポーザルを書いた.プロポーザルだから1枚ぺらりだが「えいごでかく」ので日本語よりずっとストレスフル.しかし実作業は半日で済んだ.よかった.予想より早く片付いたので他のtaskをに手をつけようかと思ったが,肩こりがひどくてあまり進まなかった.
明日から日曜日まで学会出張.主たる行き先は埼玉県川越市だから,きっとこの辺並みに暑いに違いない.そして帰ってきたらすぐ9月.だからといって,まだ当分涼しくなりそうもないなあ.
10時半過ぎののぞみで東下り.今日も富士山は外出中だった.さすがに静岡の長さをうまくやり過ごすのにも慣れてきた今日この頃である.
おそらく1本早いくらいの新幹線で同じく(ただし行き先は別の学会)東下りしていた汗かきS君が「品川に甲山大学の広告看板がある」というので探していたら,ちょうどその看板の前でサンデーモーニングの白髪髭のコメンテイターと思われる人物が立っていた.
池袋で一旦ホテルにチェックインして身軽になってから東武東上線へ.このホテルにしたのは「東武東上線のホームまで徒歩3分」とのnmさんからの情報が決め手だったのだが,確かにその通りだった.始発だから座れるしよかった.しかし埼玉の奥の方まで行くのに「急行小川町行き」で「霞ヶ関」で降りるというのは,何ともすぐれて都内の地下鉄的である.40分ほど乗車すると,辺りは住宅よりも田んぼが多いところが増え,川越市駅を過ぎ,大きな川(後で調べると入間川らしい)を越えたところが目的地だった.
地図で見るよりごちゃついた駅前だったが,「東京国際大学はこちら」的な看板がたくさんあったので迷うことはなかった.キャンパスはさまざまな外国の国旗がはためき,大変国際的であった.
理事会,編集委員会,学会賞選考委員会の3つの会議.特にもめる案件もなく,至極スムーズに終了.帰りは東武東上線が人身事故で不通になっていて心配したが,なんとか開通直後のダイヤの乱れを少々被るだけにとどまった.池袋駅からホテルに戻るとき,きっちり道に迷ったのはお約束である.
ところで,予想の範囲内だが,昼の暑さはほとんど変わらない.夜はどうだろうなあ.
会議の際にUrappie会長からいただいた「生もみじ」,お勧めだけあって確かにおいしかった.社心大会のお土産はこれに決定.
8時半にホテルを出て,東京メトロ副都心線〜都電荒川線で早稲田大学へ.都電という乗り物に初めて乗った.副都心線雑司ヶ谷駅から都電鬼子母神前駅,とても近接しているのだがついふらふらと「霊園こちら」という看板に導かれて逆方向に行きそうになった.しかしこんなに熱くては墓巡りどころではないのでちゃんと都電に乗れた.
教育心理学会総会の会場は早稲田大学の大隈銅像の目の前にある商学部.以前社会心理学会をやったのと同じ大学のほぼ同じキャンパスとは思えないくらいお金のかかった建物だった.大学というより百貨店のような建物であった.心理統計教育の自主シンポに出る.もう5回目くらいなのだそうだが私は初めてだ.というか教心自体が初めてだった.いろいろと考えさせられることはあったが,ここに出ないと考えないというほどのことはなかった,かもしれない.豊田先生,相変わらず突き抜けておられる.
シンポ終了後は今度は東西線の早稲田駅まで歩いて大手町へ.東京駅至近の某所で某ミッションに従事.なんとか完遂.24時間テレビの募金部隊がうるさかった.
池袋に戻り,いろんなものを充電しつつ腹ごしらえをして,次なる目的地は霞ヶ関なり.
霞ヶ関までは池袋から東武東上線急行で35分ほど.16時からのワークショップに参加.私より若手な,しかし気安い仲のみなさんが企画したものだったので,私のちょっとしたお遊びネタとして,Twitterで実況してみた.これまでも誰かのトークを聞きながらTweetするというのは何度もやったことがあったが,びっしり実況するのは初めて.やってみて実感したことは,逐次的にまんべんなく流れを追うという意味ではWSの内容に集中することができたが,普段こうしたトークを聞く際の基本的態度は「まんべんなく」ではなく,自分が面白いと思ったことはうーんとうなりながらしばらく考えたり,そのことに認知的資源を食われているとかあんまり面白くないなと思ってるときは気を散らしていたりするので,そうできないことによる心的負担はそれなりにあった.今回のWSはすぐれて実践的である一方で学術的なものではなかったのでそれでもさして問題はないが,学術的なそれを実況するというのは,そういう役目だという割り切りがなければやらない方が無難だな,と思った.っていうかそういうのはUSTしよう.うん.
その後は学内で開かれた懇親会→駅前での二次会でいろんな方と歓談.職業研究者キャリアが数年の若手のみなさん,一様に熱心で真面目で一生懸命.でもなんだかすごくいっぱいいっぱいで,ちょっと心配になる.大学院に入ってからこの方,そしてこれからも,ずっといっぱいいっぱいなんじゃないの?というのが一番気になった点.思えば自分が大学院生の頃に実に実にのほほんとした生活をしていたのは,少なくとも質的な意味では無駄な時間ではなかったのかもしれない.
23時過ぎに池袋に帰還.夕方のWSをまったく存じ上げない(これまでに相互作用のない)ユーザさんから「トゥギャってみたが公開してよいか」とお申し出をいただく.もちろんそのようにお願いする.公開された実況ログはこちら.
8時半過ぎにホテルをチェックアウトして,駅のロッカーにすっかり重くかさばるようになった荷物を預けて霞ヶ関3往復目.ロッカーはキーレスで,ICマネーで決済できるシステムになっていた.
9時半前に既に灼熱の霞ヶ関に到着.今日は10時からのセッションで研究発表+座長+αである.粛々と座長業務+αをつとめ,自分の研究発表はいろいろ考えた挙げ句作ったスライドのうち半分しか話さず終わった.もちろん1時間くらい時間があればあれこれとそれらを話すところだが,なんせ制限時間は12分.ごちゃごちゃ言うよりこの辺が面白そうやねん,と感じている気持ちをそのまんま伝えた方がよいと思い,そうしてみた.これを「成長」というのかどうかは分からないが,発表前日は宿泊先の部屋の隅で,隅っこに向かってぶつぶつと台本をつぶやいて練習をし,「変な発表をしでかして師匠に足蹴にされる夢」で飛び起きていた人間(研究生活はのほほんとしていたが,それなりに評価懸念は高かったのである)も,変われば変わるものである.
無事セッションが終わり,昨日まではお昼を挟んでポスターもちらっと見て帰ろうかと思っていたが,予想どおりその気力は潰えてしまった.潰えたものを奮い起こす気がないので,さっさと帰途についた.
大会はコンパクトに運営されており,スタッフの皆さんの対応も,少なくとも私が接した方々はとてもきちんとしていて好感の持てるものだった.ただ,今回は総会に出なかったので「弁当」という大会の成功を50%くらい説明する変数についてデータが得られておらず,ゆえに安易に結論めいたことを言うことは控えなければならないが,準備委員会,学会執行部をはじめ,関わったすべてのみなさま,お世話になりました.ありがとうございました.
昨夜は一仕事して帰ってきた日曜の夜ということで,なんとなくビールが飲みたい心境になり,ベルギーから持ち帰った2本を空けた.いずれも現地価格は1ユーロちょい.
Westmalle Tripel:トラピストビールの一つで,はびーが現地で「いちばん気に入った」ので買って帰ったもの.アルコール度数9.5%.
Sint Bernardus Pater 6:以前はウェストフレテレンの商用ラインを製造していた醸造所によるもので,ビアグラス片手にご機嫌な修道士のイラストがかわいい.味わいはこくが深くてそれでいて親しみやすいもの.
阪神がいい感じの試合をしていたので,大いに盛り上がる.CSフジの中継が素敵にヤクルトフィーチャリングだった(スポンサーなのだから当然だ)のと,ブラゼルに打たれたヤクルトのピッチャーが「唖然呆然愕然悄然」を絵に描いたような顔をしていたのが面白かった.
午後は情報通信学会モバイルコミュニケーション研究会の今年度第2回研究会に参加のため心斎橋に出かけた.ミナミに関大のオフィスがあることを寡聞にして知らなかったので,一体どんなところなのだろうと思って現地に行くと,御堂筋から一筋奥に入り,若者向けの大規模商業施設に囲まれた,いかにもミナミっぽいところに忽然とあった.中身はいわゆる大学のブランチそのものといったつくりの1Fと,研究会が行われたホール(といってもこれは関学心理における「ホール」のイメージであって,50人も入ればぎゅうぎゅうだ)のある2F(より上があるかどうかは分からない)という構成だった.とっても新築臭のするこぎれいな施設だったが,話を聞くにこの9月でクローズだそうな.
研究会で報告された内容は,テーマ的にもアプローチ的にもわかりやすく親しみの持てるもので,聞いていてとても楽しかった.主たる研究報告を行ったのが高専卒とはいえ学部4年生だというのは驚きだった.プレゼンはとてもしっかりしていて,質疑応答にも懸命に対応していた.トークの〆で研究を始めたきっかけを話しておられたのだが,きっかけこそ違え私ととてもよく似たもので,非常に共感できた.これからも頑張ってほしいなと心から思った.
こういう場面に立ち会うと,「私にはこんな学生が育てられるだろうか」という目線に立って自問自答するようになったここ数年である.
金曜日から昨日まで,出張やら研究会への外出やら,充実している一方で足下の定まらない日が続いたので,今日は自宅にて一日のんびりごろごろ.冷房をかけた寝室か書斎でお気に入りの本を読みながら眠たくなったらごろんと転がって寝る,という日中だった.久しぶりに甲子園に戻ってきてくれた阪神は猛打爆発だし,言うことなし.
Before...
_ アグ ブーツ 通販 [印象のデザイン<a href="http://www.praxis-marktstrasse.ch/media/te..]
_ ガガミラノ 時計 レディース 新作 [<a href="http://bottegaveneta.insurance-japan.net/">ボッテガヴェ..]
_ コンバース ハイカット 黒 [<a href="http://sci-madison.org/Connections/hermes.php">エル..]