Cosi e la Vita

_ アシストされるということ

弥生三月．しかし私の腕時計は電波系ではないので，カレンダは「30」になっている（ちなみにこれを書いている今3月2日は「31」）．ネジを巻いて修正すればよいのだがイマイチやり方が分からない（普段はいつの間にか修正されているのだ！なぜだろう！ｗ）のでほっておく．世の中には「ま，まだ今日は2月30日だよね？ね？」と強弁している人もたくさんいることだし．

さて今朝は電動アシスト自転車通勤3日目にして，ちょっと坂をのぼるコツが分かった気がした．普通の自転車で少しキツイ坂道をのぼる時，私たちは必死になって力強くペダルを漕ごうとする．時にはサドルからお尻を浮かせてわっせわっせと頑張る．これ，どうやら電動アシスト付きの場合はむしろ無駄な努力になるらしい．ごく普通の街乗りのようにのんびりと，ちょっとだけ力を込めてペダルを踏むと，すぅっと軽く前に進んでくれる．逆に一生懸命漕ぐと，それ以上にパワーを加えてくれるわけではないので，頑張り損な気がしてくるのだ．実際，昨日まで「わっせわっせ」モードだと息が切れていた女学院裏の坂を，ゆったり漕いだらかなり楽だった．やや息が上がる，かな？くらいで収まってくれた．つまり，

いつも通りのお前になるよう，オレが支えてやっからよ！

的な態度でわれわれに接してくれるのが電動アシスト自転車というもののようだ．何かに支えて欲しいときは，支えられる当人はあまり頑張りすぎず，ただただ身をゆだねるのが吉，ということか．

_ 4階建て

10時〜から×1，14時から×3の会議の特異日．午前は今年度最終の学科会議．なんと来年の議長は私である．どうなることやら．

午後の1つ目は博士学位の最終審査で，年に2度あるのだが，年度末の方がより提出者が多い傾向にあり，今年は14名．以前の会議で「これらをなんとか効率よく審査する方法」について1時間ほど議論したくらいのボリュームだった．丁寧に，かついたずらに長引かないように，というバランスを取るのはなかなかに難しい．しかし主査の先生方はそれぞれ工夫を凝らされていて，審査要旨をただ読み上げるだけ，というケースは少なかった．となると手元の資料を読むこちらとしても「ああ，読んでるだけね」と思うより刺激があって内容への関心が若干高まる．まあ，高まると言ってもまったく違うジャンルの学問だと新たな発見はなかなか難しくて，

わぁ，この哲学者って足かけ三世紀も生きてる(1900-2002)．すごい！

へぇ，「管見の限り」って表現，初めて知った！しかも由来が変！

あれ，審査報告書の宛名って「研究科委員長」なんだ．大学院のトップって研究科長じゃないの？委員長なの？」

なんてこと，くらいだったりするけれど．

結局2時間半で終了．その後にさらに2階分の会議（こちらも年度末特有のいろんな判定が含まれていて，かなりの丁寧さを求められた）を経て，ちょうど5時間後の19時にall done．お疲れ様でした．

_ 自炊開始

午前中が秘書ちゃんの在勤日だったので，初めての自炊にチャレンジ！　彼女はScanSnapを使うのも初めてだったので，最初は既に断裁したものを使ってこちらの使い方に習熟してもらい，その後に心理事務室から裁断機を借りてきて，このサイトを二人で見ながら，まさに見よう見まねでやってみた．偶然借りてきた裁断機がサイトで使っているのとまったく同じものだったのでラッキー．まずは複本のあるものから始めたが，想像したよりざっくざっくと切れ味よく裁断できるので秘書ちゃんも「なんだか楽しいですね♪」とご機嫌だ．

ことのついでにこれもやったろう，と思っていた自分の卒論と修論を製本したものも裁断．こちらは20年やら18年やらバラバラにならなかっただけあってノリがだいぶ固まっており少し難儀したが，どうやらなんとかなった．PDF化はまだ途中だが，せっかくなのでOCRもかけたうえで個人ウェブサイトで公開することにするつもり．

_ 阪神ワイン祭

半年に1度のこのイベント．案内が届いていたはずなのにまったく気がついておらず，金曜日にたまたま大阪出張で開催の案内を目にされたらしい@nikata920さんのツイートで知るという失態．あぶないところだった．

このイベントは行くならばテンション上げてガッツリやる気で行かなくては何の意味もない．10時からのところを9時ちょい過ぎに家を出て，9時40分ちょい前には地下入口に到着．それでも10人目くらい．もちろん並んでいる全員が同じ目的を持っているのは明らかで，このくらいの位置につけていないとこれまた意味がない．その目的というのは，

理由（わけ）ありワインコーナー

に第1陣で突撃することだ．この祭の表面的なメインは「多くのブースでいろんなワインが試飲し放題♪」で，私たちも当初はそちらに無邪気に喜んでいたのだが，家飲みワインを仕入れたいという目的があると実はこっちの方が重要で，要するに「そのままじゃ店舗では売れない」ものを「そんなこたぁ気にしない」人々相手に売りさばくコーナーなのである．会場の片隅の小さなフロアで秘密裏に開催されるため，第1陣でそこに詰め込まれないことには整理券対応となり，順番が来るまで延々と待たされることになる．ゆえに，開店直後にエレベータまで走るというまさしくバーゲン的な/西宮神社福男選び競走的な行動をしなければならないのだ．

で，なんとか無事に第1陣に入ることができ，鼻息荒く購買行動を展開．これがあと何本だ，あれがお買い得だ，と口々に叫ぶ店員，片端から，に見えるくらい買いまくる客．ワインボトルは買い物かごに入れていくが，とてもじゃないが持って歩くのは重いしそもそも邪魔で仕方がない．そのため，大量購入者たちはレジ横のあまり購買を邪魔しないスペースにかごを置き，どれが「マイかご」か分かるように目印をつけて既得権を主張するのだ．購入されているわけではないからそこから取っても窃盗にはならないのだが，誰もそこには手をつけようとしない．ああ，なんという安心社会．もちろん私たちもかごの持ち手にハンカチを結んでどかどかとワインを入れていきましたとも．

必死のパッチな購買行動は45分ほども続いただろうか．戦利品は30本で，お会計は39000円弱．業者か！という光景だった．フロアから出ると，そこには試飲を楽しむ♪人々がわらわらといたが，何せこちらは気が立っていてとてもじゃないがそんなお遊びを楽しむ気にはならず，

祭は終わった…

と淡々とその場を後にしたのであった．

_ 久しぶりウォーキング

大きな地図で見る

天気がよかったので帰りは思いつきでウォーキング．梅田から自宅を目指して淀川沿い→安威川沿いのリバーサイドを歩いた．お気に入りの赤川鉄橋を渡ったが，ちょうど貨物の通過と行き会わせてラッキーだった．ただ，思いつきだったので足はロングブーツ．さすがにちょっとやばい気がしてきたので，すべてを歩ききる前に勇気ある撤退をした．

_ 休養日

昨日久しぶりに歩いたせいでいろんなところが筋肉痛なので，週末の買い出しに出かけた以外は家でゆっくり．翌日に痛くなるだけマシだと思おう．ソファにごろんと寝転がっていたら，弥生賞を見逃した．

_ 久しぶりのフレンチ

夕刻，husの後輩ひらいくんとそのまた後輩のTさんと3人で，Tさんの進路決定祝い兼作戦会議？のために堂島「Cuisine Francaise きよた」に集合．このお店の清田シェフはひらいくんの数年来の友達で，こちらに新店をオープンさせて1年ちょいだというのに早くも2012年版ミシュランで☆を獲得しているという手練れである．以前のお店には1度だけ伺ったことがあったのだがこちらは初めて．アバンザ堂島の裏手，新地らしい雑居ビル2Fの奥まったところにある．

こちらのディナーは基本的に「シェフにおまかせ」コースのみの提供で，苦手な食材があればそれを伝えて対応してもらうということらしい．このところ雑食傾向が強くて純然たるフレンチは久しぶりだったが，どのお皿もとても繊細であると同時に食材やソースにはしっかりとした力強さを感じられるもので，とても満足できた．ワインは乾杯のシャンパンをちょっと贅沢したしなにぶん平日なので酔っ払うわけにもいかず，後はシャブリを1杯だけと控えめにした．こちら，なんと平日のランチは1000円で提供しておられるのだそうで，当然のことながら大人気らしい．果たしてどんなものがどのように提供されるのか，好奇心をそそられた．

話題の方は，作戦会議というよりも，ダークな魔窟の「今となっては笑える/笑うしかない」エピソードだの，husってどうしてこうしてこうなんでしょうねえ的な長年変わらないあれこれだの，現在鳴り物入りで売り出し中のリーディング大学院のことなどで盛り上がった．相変わらず，というよりもむしろ，年を追ってその傾向が亢進しているが，ひらいくんの持っているネタは世の研究者ステレオタイプから逸脱しまくっていて面白い．

_ やる気出ず

14日〆切で科研（研究分担者）成果報告書を作らなければならない．16日に全体報告会があるのだが，学位授与式のために欠席せざるを得ず，資料のみの参加となるのだ．今週中には片付けたい…のだが，なかなかやる気になれないでいる．

そんなときは無理をしてはいけない，ということで今日は早々に諦めて文献探しや文献読み，研究室ウェブサイトの整備など．ウェブサイトはGoogleサイトに乗り換えてから，メンテナンスがぐっと楽になった．このサービスを使い始めたのは震災支援サイト作成の時だ．まだ1年，もう1年．

_ やる気出た

今日は昨日やる気の出なかった科研（分担者）仕事をやる気になれたので，朝から分析したり執筆したり分類したり，いろいろ．まだ完成はしていないが，多分，明日中には何とかなるだろうというくらいの目処はつけた，つもり．

これが終わったら科研（代表者）の中間報告会のための作業をしなければならないのだ．これまた厄介．って，代表者のくせに言ってはいけないのだ．すいません．

ところで科研費のうち基金化された（つまり補助金ではなくなったカテゴリ．正確には「学術研究基金助成金」というらしい．一生覚えられない自信がある）分については来年度分の支払請求とやらを前年度中に研究者自身がe-Rad経由で手続きすることになったらしく，昨日からその期間が始まった．分担者に繰越金額を確認して入力を試みたのだが，これが妙にややこしい．やることは大したことじゃないはずなのに，ターミノロジーが理解できなくてどこに何を入力すればよいかの見当がつけにくく，随分と当惑．事務方から送られてきた別添資料3つめに具体的な記述例を見つけてようやくなんとかなった．こういう「大したことじゃなさそうなのにすんなりできない」ものが一番いらいらする．責任を取るという意味で研究者本人がやれ，ということなのだと思うが，それを確認したり「ようわからん」と投げ出す研究者の世話をする方が，よほど事務方は大変なのではなかろうか．

_ インタラクション研究会

午前中は報告書の続きを書いた後，お昼以降は初めてお目にかかる待望のゲストをお迎えしてのランチ〜研究会．

鳥山(@riet911)さんは，Twitterで知り合った方で，トロント大学に留学して5年という若き発達心理学者．共通の知り合いがいてゆる〜いつながりから，PhD Movie!をきっかけにちょくちょくやりとりをするようになり，今回一時帰国されるというのを知って「せっかく地元だし是非おめにかかりましょう！（私にとって京阪神は同一視の対象である）」ということでお忙しい中をおいでいただいたという次第．ランチは関学会館ポプラにて，ポスドクAyaさん，ポスドク戸部さん，東京の紳士を愛するB4ちゃん，そして私，つまり鯖女子4名でご一緒させていただいた．研究会には加えて3名の方にご参加をいただいて，和やかな中にも活発な議論が交わされた．思えば発達心理学をきちんと勉強したことがなく，また幼児と間近に接する機会もほとんどない私だが，研究結果はとても興味深かった．詳しい内容はリンク先をご参照（後日報告も掲載予定）．ま，一番面白かったのは「今後の展望は？」との問いに，

「もうこの実験はおしまい．後は論文にするだけ☆」

と明快に答えてくださった鳥山さんの素晴らしいまでの鯖女子っぷりだった．イヤミでも皮肉でもなんでもなく，爽快だった．

_ あの日

秘書ちゃんにおいしい生チョコをもらったり，卒論面談×2をしたり，今週多くの時間を割くことになった報告書の仕上げをしたり．

卒論面談は，学生の（多くの場合，あまりまとまりはない）話を聞きながら，多少強引にでも実験や調査の枠組みを作り上げて次のステップへ学生を押し出すようにしている．なにぶん「研究をする」という大事業にほとんど初めて着手する彼らなので，短期/中期的な里程はある程度こちらが与えてしまって，とりあえずはベルトコンベアに乗ってもらった方がよい，と今のところは考えている．

夕方前に報告書は大体仕上がったのだが，あまり気が晴れない．というよりもむしろ緊張した気持ちに．どうしても1年前のことを思い出してしまうからだ．3月11日は金曜日だった．場所は今とは違う第1教授研究館だったけれど個研でパソコンに向かっていて，やはりある共同研究の報告書を書いていた．ちなみにブログは早朝更新していたので，前夜の帰りがけに中芝でイノシシに遭遇した，というのんきな記事しか残っていない．

今日は報告書にかたつけてから、院ゼミレジュメのプロトタイプでも作って遊ぼうっと。夜はトゥスでお取り置きしてもらった指輪のサイズを確かめに行くのだ。うふ。

— MIURA Asakoさん (@asarin) 3月 10, 2011

報告書第1稿（付録こみ）作成だん．コメントをもらわないと次に行けないので，今日はもうやらないよ．あとは好きなことするよ．わぁい．

— MIURA Asakoさん (@asarin) 3月 11, 2011

東京と函館どっちも大きい揺れといっている…東北大丈夫ですか？！

— MIURA Asakoさん (@asarin) 3月 11, 2011

_ 東京日帰り出張

典型的な寒の戻りの季節．大阪はそれほどでもなかったのだが，東京は朝から雪だの霙だのというつぶやきがタイムラインに溢れていた．嫌だなあ，と思いつつもあらかじめ覚悟ができたので，のぞみを降車したらいきなりの寒さでびっくり！ということにならなくてよかった．新幹線の中では@kskszk氏のツイートに刺激を受けて一般市民対象のウェブ調査データから，新聞に対する信頼性評価に関するデータ分析など．対象者を新聞を読む程度で「読まない」「さらっと」「じっくり」3群に分けて比較すると，新聞に対する信頼性評価は「さらっと」「じっくり」両群で「読まない」群より高いが，メディアリテラシー得点は「じっくり」「読まない」群が「さらっと」群より高い．私の関心のメインではないけれど，ちゃんとやると面白そう．

まず午前中は東京国立近代美術館で開催中のジャクソン・ポロック展へ．既に雪や霙は雨に変わっており，傘を持たずに来た/ちょっとくらいの雨なら好んで傘をささない私もさすがにこれは無理目というくらいの降り方だったので，竹橋の毎日新聞社ビルの100円ショップで210円のビニール傘を購入した．美術，特にモダンアートに関してまったく知識のない私はこれまでポロックなどまったく知らぬ存ぜぬ名前を聞いたことすらなかったのだが，フォロワーさんのうち複数が随分お好きだということを表明しておられたので，興味をひかれたという次第．幼い頃は全米を転々とし，未成年の頃から酒を覚えてアル中になり，精神分析医の治療を受けつつ新奇な絵画法で評論家の目を引き，一旦酒との縁を切るもさらに新しい領域に踏み出そうと模索するうちにまたアル中になって，最後は若い愛人2人連れて飲酒運転の末に44歳で事故死，というから絵に描いたような破滅型の芸術家人生だ．そしてそうした彼による人生の経緯が「絵に描かれた」作品の展覧会だった．具象的なものが段々表現されなくなっていき，さらにキャンバスから色も消えていく．何かを写し取る絵ではなく，自分自身の心象風景をお筆先的に表現していたのかなあ，と感じた．ちょっと見ただけでポロックが分かった気もしないし，分かって進歩したくもないけれど，面白かった．

昼前には東大駒場キャンパスへ移動し，通信行動行動工学研究会に参加．会場が21 KOMCEEという新しい建物で，理想の教育棟という大上段に振りかぶった名前がついている．省エネルギーがコンセプトなのだそうだが，ともかく暖房が効かない．確かにエコだが寒すぎる．確か勉学には頭寒足熱がいいと聞いた気がするがここは頭寒足寒である．これだけ寒いとアクティブラーニングもへったくれもないのではないか．しかしこれが東京大学の理想なのだから仕方がない．私の理想とは違うというだけだ．また，テーブルが涙型で，これまたよくある「新しい学び/オフィス」の典型的な什器であり，日本の英知を結集しても結局これなのかよと落胆．はっきり言って座りにくいので，いっそのこと畳敷きにして掘りごたつとかにしてくれりゃいいのに，と思ったが，多分東京大学の理想とは合わなさそうだ．

ともかく震えながら発表資料を改訂．なぜなら前回に続いて研究会に参加してくれた@almore氏に，

「まさか学会誌に載せた原稿そのままを発表するわけないよね？」

的な温かい挑発を受けたために，急遽そこにはないネタを追加したくなったからである．急ぎばたらきは怪我のもとなのであまりやりたくないが仕方がない．幸い，タイムマネジメントもそこそこうまくいき，ご質問もたくさんいただけたのでよかったとしよう．

本来はラストの18時まで参加するつもりだったが，あまりに寒かったので17時過ぎに自分のセッションが終わった時点で離脱．18時過ぎ品川発の新幹線で帰宅した．帰りの京都駅で長五郎餅が売り切れていたのはショックだったが，たかが阿闍梨餅風情では妥協できない心境だったので，ビアードパパの抹茶シューとみたらしシューを携えて帰宅．

_ 震災から1年

マスメディアは（TX系テレビを除いて？）震災特別企画一色．しかし，まさにエピソード記憶なのだが，個人的にはやはり先週の金曜日の方がずっと「あれから1年」な情動が強く喚起されたので，割とごく普通に穏やかな週末を過ごした．競馬も笑点も見た．4月から福島競馬が再開するらしい．

お昼は久しぶりに天八の「たかま」に出かけた．*いかにも*な蕎麦屋だが，その中ではまだむずがゆくない方だ．前回は鴨汁そばをいただいたが今回は鴨南蛮．その場合は蕎麦は田舎となるとのことだった．個人的には普通のもりの方が好みだ．つゆと具のバランスはちょうどよかった．

はびーの会社では「14:46の黙祷に協力するように」という追悼式実行委員長からの回状が来たそうだ．それを聞いて初めてそんな呼びかけがあったことを知った．近所のイオンで週末の買い物をしている時も，その時間は黙祷をするのでお客さんもご協力ください的なアナウンスが流れていた．名状しがたい気持ちになった．なお，少なくとも私のタイムラインに関する限り「黙祷」ツイートは見られなかったし，実際ネット通信量も減っていたらしい．「バルス」とは違う方向の変化を見せたことにはちょっとほっとした．

_ プロジェクト報告会

早朝ゲートボール→プロジェクトメンバーでランチ→ゼミ面談→プロジェクト報告会，という一日．細切れ時間にやろうと思っていた震災支援サイトのチェック作業をすっかり忘れて論文読みに勤しんでしまった私って一体orz

プロジェクトの年次報告会では，2名のRA（いずれも博士後期課程の院生），2名のPD，1名の教員がそれぞれの携わっている研究の現状報告を行った．「学期が終わるとうれしくなってアカデミックな予定を入れまくってしまう」のは私だけの病気ではないようで，このところ頻繁にいろんな研究会や報告会が開催されているため，正直あまり多くの方々にはご参加いただけないのではと思っていたのが，予想に反していつもより多くの，しかもご自身のご講演にみえている西里静彦先生にもおいでいただき，随分な盛会となったのはありがたかった．

発表者の中で一番プレゼンテーションが上手だったのはRAのSさん．直前にUCSD等々のラボツアーを経験していてその際にもプレゼンをしていたという事情はあったにせよ，簡潔かつ的確に自分の研究を紹介できており，話しぶりもとても落ち着いていた．…とここまでは作ってきても質疑応答で途端にredundantになってしまうケースはままあるが，そんなことにもならずきちんとやりおおせていた．こうした上手さというのには，当然のことながら技術で糊塗できる部分とそうでない部分があるわけだが，いくら研究指導をしっかりしてもこうした場でアラアラではどうしようもない．私にとっては，技術を多少暴力的にでも磨かせる機会を積極的に作っていかなければならないということを再認識する良い機会となった．

_ 西里静彦先生講演会

トロント大学名誉教授で双対尺度法の開発などでも著名な西里静彦先生が今週1週間滞在されるということで，講演会を拝聴した．ざっくり言えば「リッカート法で測定したデータを扱う際に，過剰に測定対象のもつ次元を縮約しすぎるのはいかがなものか」というご主張であり，こうしたデータを名義尺度として扱う分析方法についてご紹介いただいた．言わんとされるところはよく分かるし，おおむね同意だし，利便性だけにとらわれていたずらに「みなし」間隔尺度を濫用するのはいかがなものか，とは思う．かといって，レベルの低い数量的処理しかできないのではリッカート法による尺度を使う意味は何だったんだという話にもなるだろう．要するに，尺度縮約の過程で情報がこぼれ落ちてしまうことや，こぼれ落ちてしまうかもしれない情報が，研究の中でどの程度の重要性を持っているかによって，適宜判断すべきなのだろう．

_ 秘密業務完了

午後は今年度最終の秘密業務に従事．本当に最後の最後なのでもう何をどう足掻くこともできない状況であり，ここまで来るとある意味で気楽だ．初めてこの業務に携わった頃には少なからずあった

「お 前 ら 必 死 だ な」

なケースはほとんどなくなっていて，その意味でも心安らかでいられた．こうしたイベントにはお互い誠実な姿勢で当たりたいものだよね．

さて一昨年と比べると非常にスピーディかつ効率的に進めることができるようになったこの業務．私たちのような「専門的知識」をもつ（とされている）人間がいなければ立ちゆかないというわけではなくなった，はず．その点についても，なんとかなるといいなと思う．

_ 組合宴会

今週はあれこれと年度末の行事が目白押し．今年度最終の教授会→FD研修会後に懇親会が行われた．なぜか今年度の委員な学科の同僚から懇親会の幹事を任されてしまった私が選んだのはXEX WEST Salbatore Cuomo Bros.．一昨年が中華，昨年がアメリカンダイニングだったので，まあまあ個人的には得意分野のイタリアンで，こうした比較的人数の多いイベントにうまく対応してくれそうなところを探索し，シェフと懇意だというひらいくんの紹介でこちらにお願いすることにした．料理とワインを「マリアージュ」するオリジナルのコース料理をシェフに企画してもらったのだが，内容はこんな感じ．

料理
Culatello Zibello e Prosciutto クラテッロ　ディ　ジィベッロ、プロシュート　盛り合わせ
Polpo alla Napoletana 飯蛸のトマト煮込み
Pizza D O C 世界No.1　ピッツァ　ドック
Trapanese Astice 水牛のリコッタと活オマール海老のトラパニ風
Risotto Asparagi Bianchi e Abalone ホワイトアスパラガスと黒鮑のリゾット
Bistecca di Maiale アグー豚のＴボーンビステッカ
Formaggio 本日のチーズ
Dolce del Giorno 春のフルーツのデザート


ワイン
Sekt Riesling
Kikoi Malvasia
Kikoi Sangiovese o Nestro Azzuro o Campari Coca
Vigna Sori Vermentino
Krafuss
Avvoltore
Moscato d`Asti Senza Nome

乾杯だけがドイツもので，他はすべてイタリアワインを合わせてもらった．なぜ乾杯だけ変えたかというとご退職予定の先生が独文だから…だったのだが，急遽ご本人はお熱が出てご欠席になってしまった．残念．デザートにもメッセージプレートを添える予定だったんだけど，残念．しかしお熱では仕方がない．

そして，いつものように途中から「もっといいワインが飲みたいのじゃ〜」攻撃が始まり，大変なことに．リストにないBaroloだのGevrey-ChambertinだのCh. Mouton Rothschildだのといつものとおり美学な皆さんが激ヤバだったことは言うまでもないｗ　私はS君に「負けるな！お前もやってこい！」とけしかけつつ黙って見ていたのだが，初めてCh. Haut Brionを飲めたので満足です．何があっても私のせいじゃないぞ．

_ 卒論面談実施中

3月に入ってからぼつぼつ始めている新4年生の個人面談が今週来週にピークを迎える．今日は2名，明日は4名．今年度3年生は昨年度より軒並み進度が遅く，3年生の間に具体的な計画が立った学生はほとんどいない．しかも認知資源が少なかったりその配分がうまくいかない学生たちは就活にぶるんぶるんに振り回されてくれるので，本来の大学生としては「使い物にならない」状況に陥ってくれる．とはいえ何もしないわけにもいかないので多少強引にでも計画を具体化させる方法に持っていく努力をしている．といってもイチからビルトアップするのはきついので，本人の問題意識(if any)をある程度時間をかけて煮詰めさせた後は，実際にうまく煮詰まったかどうかによらず，参考になりそうな先行研究（過去の卒論を含む）を探し出してきてたたき台にする．自力で探し出してくれれば御の字で，こちらが提供する場合も多い．そんなときのために大学院の輪読ゼミはとても有用である．

今日もそんなこんなで何とか乗り切った．

_ 大学院学位授与式

年度末恒例の諸行事のうちの1つ，大学院学位授与式→学位取得者との昼食会→大学院歓送迎会な一日．間にゼミ面談×3（のべ4人）を挟んだり後述するようなことがあったりしたので，個人的には倍旧の慌ただしさとなった．

学位授与式はF地下ホールにて．今年は修士が13名，博士が1名，だったか．修士号取得者のうち博士後期課程に進むのは2名で，他は就職する．となるとこれが学生生活最後の行事だという人が多く，それなりにみなさん華やかな装いだった．実はうちのラボにも順調ならば今回修士を修了するはずの学生が1名いたのだが，残念ながらそこまでに至らなかった．修士学位記を授与するお役目は少なくとも2年後にならないとできなさそうだ．時間が押して個々の教員からのメッセージはなかったが，領域代表JK氏のスピーチは（多分毎年ほぼ同じネタだが）なかなか含蓄のあるものだった．

ポプラでの昼食会後，卒論個人面談を敢行．うち2名は非言語行動に関する実験をしてもらうため，ポスドクayaさんを交えた実験室での打ち合わせとした．で，諸般の事情によりayaさんは本日子ども連れということで，実験室にはわれわれ4名の他に小さいゲストが3名．もうすぐ4歳な男児ともうすぐ2歳な双子男児．それぞれがランダムに行動し，うち2名は時折言葉にはならない言葉を発し，時にきょうだいで追いかけあいをしてさらに時には棒のように倒れる．泣き出す…　いやはや，ただそばにいるだけで認知資源を奪われることこの上ない．ちゃんと考えてものを言おうとしても思考が上滑りしてしまう．彼女が子どもがいるときは家では仕事ができない，という理由がよく分かったし，かえってそういうところで仕事をするとクオリティが落ちて当たり前なのでやめた方がいい，と強く思った．もちろん，子どもが邪魔とか迷惑とかいうのとは違う意味だし，成長につれて解決していく問題なのだが，まあともかく今はそういう状況なのだっだ．

なぜ彼女が子どもを連れて来たかと言えば，歓送迎会があったから．この職場に3年いて，この行事には是非参加しておくべき，と思ったので，多少，いやかなり無理をしてでも出席した方がいいよ，とアドバイスした次第．幸い幹事役の院生からも「子どもの世話をするのが大好きな院生もいるから是非来て下さい」と温かい配慮をしてもらった．

会には学位授与式の主役だった修了生たちをはじめとして，教員，現役の院生や研究員，来年度入学するM1やD1たちもほとんどが顔を揃えていた．ラボ関係者ではayaさん以外にも，PD戸部さん改めぷっちょや，B4ちゃん（愛称考慮中），そしてはるばる弘前からやってくるT君も顔を揃えてくれた．KG心理は凝集性が高い分，入会儀式をきちんと経ないとそのメリットが享受しにくいので，是非最初のところで無用な躓きを経験しないように願いたい．

_ 大坊先生退職記念パーティ

hus時代のボスにして博士論文の主査をしていただいた大坊郁夫先生が今年度限りでご退職．2月の最終講義に引き続いて今日は退職記念パーティがANAクラウンプラザ大阪で開催された．朝は雨模様でせっかくの日にちょっとなあ，と思っていたが午後からは止み間が増えてきて，傘をささずにすんだ．よかった．紆余曲折があった（幹事の労を担った後輩たちが一旦決とあるところに決めようとしていたところを強く再考を促した）会場選定も，記念すべき事項の格とまずまず釣り合ったところに落ち着いてよかった．

出席者は新旧研究室メンバーを中心とした70名超．スペシャルゲストは大坊先生が長年親しくしておられる韓国の共同研究者ご夫妻と，東京から迎えに来られた？安藤先生．卒業生は大学院修了者や心理系の職に就いている連中が中心だったが，中にはすっかり恰幅が良くなっていて首回りとか洒落にならないんじゃない？という後輩もいて，しかし話してみると中身は昔とちっとも変わっていなかったりして．楽しい時を過ごすことができた．

大坊先生が阪大におられたのは12年間で，研究者を育てるのにかかる時間を考えればそれほど長い期間ではなかったのだが，かれをボスと仰ぐ弟子たちにはなかなか多士済々なメンツが揃っている．かれらにとっては先生が退職されることによって自分たちの「ふるさと」が消えてしまうような思いがしてきっと寂しいことだろう．私は「誰の弟子でもない」ので，そういう感情を味わう機会を得ないままここまで来てしまった人間だが，自分のラボの学生たちに対しては，多少はボスらしい存在となりたいものだと思う．

4月からは東京未来大学モチベーション行動科学部に移られるため，首都圏に転居される．学会等ではまだまだご活躍され，お世話になることも多くあるだろうが，ひとまずは心からお疲れ様でしたと申し上げたい．

_ インタビュー調査

今日も暖かくはあるがすっきりとしない鬱陶しい天気．私でも多少反応が出るくらい，花粉も多めらしい．

お昼にCroiwaさんと待ち合わせをして，ヒルトンの民生でお昼を食べながら莫高窟研究に関するインタビュー調査．データを表面的に眺めているだけでは分からない情報をいくつか教えてもらうことができた．早速それらを手がかりにもう少し分析を進めて，木曜日の全体報告会に備えることにしようと思う．

午後は早々に帰宅してちょっと昼寝をした後にちょっと寝ぼけ眼で阪神大賞典を観戦していたら，あまりのことに一瞬血の気が引いて目が覚めた．完全に「やっちまった…」と思っのだが，結局バカついただけのようだ．すごい三冠馬もあったものである．いろんな意味で規格外と言えよう．

_ 卒業式

卒業生のみなさんに心からのお祝いを申し上げます．これからもどうぞよい人生を．そのためにここで学んだ心理学の考え方や知識をどうぞ活かしてくださいますように．

ところで今日は「心理学専修」として最後の卒業証書授与式となる．というわけで，休職中の1名を除く専修メンバー全員で記念写真を撮ってみました．左から，中島・成田・佐藤・片山・小川・松見・柾木・三浦・浮田（休職中：嶋崎）．

_ ぼーっとしていた

いい天気の祝日だったが，残念ながらはびーが急遽休日出勤となったため，一人自宅にて過ごす．

このところややフォーマルなパーティに立て続けに参加しなければならず，社交的ではない人間としてはやや消耗気味だったせいか，なんとなく何をする気にもなれず，ぼーっとウェブサイトを見たり，ぼーっと中学生日記（放送50年の最終回だったそうだが，極端なお手盛りストーリーだったので驚愕した）を見たり，ぼーっと昼寝をしたり，ぼーっとR-1（誰一人面白くなかったので驚愕した）を見たりして過ごした．

やっておいた方がよい仕事があったのは分かっているが，やる気が出ないのだから仕方がなかろう．

_ 狭間の水曜

明日と明後日は東京/神奈川方面に出張なので，今日が今週最後の個研への出勤．いろいろな事情により日帰りを繰り返すので慌ただしいのだが，個人的にはその方が気楽ではある．

明日の研究報告会の準備や来週の企業研修の準備をしつつ，卒論面談×2も．どちらも1時間を予定していたがかなり超過してしまった．かれらと話しているとつくづく思うが，私はいわゆる社会心理学の範疇に入るとされる研究テーマのほとんどにほとんど興味が持てないようである．例えば…と挙げるといろいろ支障がありそうなのでやめておくが，そういうネタだと学生たちが断片的に繰り出してくるアイディアをつなぎ合わせて研究らしきものに仕立て上げる着想がなかなかひねり出せなくて苦労する．そんなときは，頭の，あんまり普段使ってなくて，あんまり積極的に使いたくもないような部分が引っかき回されるような気がしてよろしくない．もうちょっと自分のテーマに引きずってもいいのじゃないか，と考えたり言われたりすることはあるのだが，18人に個別に割り当てられる＋卒論という短期間でそれなりに形がつけられるような持ちネタが豊富だというわけでもなく…．まだ数年は，ゼミで代々受け継いでいけそうなテーマを模索する時間が必要だろう．

_ 東京出張

科研費研究の今年度成果報告会のため東京はニフティ本社へ．これまでは長らく大森にあったのが昨年末に西新宿に移転．初めてそちらを訪問した．品川→新宿→西新宿とJRと地下鉄で移動して徒歩4分だったが，西新宿駅からまったく迷わず辿り着けたのはこの案内ページのできがよいからであろう．人間のナビゲーション行動，特に地理不案内な人のそれにぴったり沿うとてもよい内容だと思った．すべからくこうあるべきだ．

新しいオフィスは西新宿の再開発地区にあり，まだ開発は途上といった雰囲気の町並みにぼこぼことタワービルが建ち並んでいる．まだ立ち退きのすんでいないらしい古びた食堂があったり，通り一つ入ると町工場？めいたものもあったり．急にオフィスワーカーがどどっと押し寄せたために食事どころがそれに対応しきれず，多くの昼食難民を生んでいるそうだ．今日はニフティの方がちゃんと和食やさんの座敷を予約してくださっていたので事なきを得た．まさしくこの口コミにあるとおりの店だった．

MTGの方はこれまでの成果報告と今後の打合せをして，15時前に終了．なんとかかんとか成果と言えるくらいのものが出せる状態にまでは持ってこれてよかった．あと1年頑張りましょう．

行きの新幹線の車窓からは富士山がきれいに眺められたが，東京にいるうちに曇りがちになり，帰りはその姿を拝めず残念だった．が，往復の間に社心学会の会報編集のお仕事（執筆者選定と依頼）が済んだのは僥倖だった．今号が出たと思ったら次号の〆切は1ヶ月後（会報は年4回刊行だが，学会のイベントdrivenで発行スケジュールが左右されるのだ）だと聞かされた昨夜は自腹を切るしかないかと覚悟したものだったが，人間頑張れば何とかなるものだ．もちろんやむなき場合は自腹を切るが，広報委員会の広報委員会による会報みたいになるのもいかがなものか，だし．ご快諾くださった皆様，きっとこのご恩にはいつの日か報います．

_ 厚木出張キャンセル

実は今日は昨日と連チャンで日帰り出張の予定だったが，同行者の家族の病気があって急遽朝になってキャンセルとなった．行き先は厚木の某所だったので，小田原経由でちょっとのんびり出かけようかと思っていたのだが，先延ばしだ．天気も荒れ模様になるようだし，かえってその方がよかったかもしれない．もちろん当初は昨日から引き続いて東京泊で行こうかと考えていたのだが，これまた結果的にはそうしなくてよかった．雨の東京で一人おっぽりだされても，やることないもんね．

そんなわけで急遽自宅作業となった．さすがにぼーっと過ごすつもりもないので，昨日の報告会のまとめをしたり，来週の研修の準備をしたり，よくわからないままに〆切が迫ってきた審査のお仕事をしたり．

_ 荒天の一日

休日だが，天気は悪いし，はびーは年度末仕事でお疲れモードのようなので，昼食＋週末買い出し以外は特に予定なく在宅にて過ごす．大雨が降ったり風が吹いたり晴れたり曇ったり，全く定まらない空模様だった．

朝一番はone of 社会貢献的職務としての〆切仕事に専心し，ひたすらいろんな人の書いた書類を読む．こうした仕事は努めて短期集中でやることにしているが，やってる間はなかなか集中力が続かず，3つ読んでは休み，2つメモを書いては部屋の中をうろつき，といった具合にモタモタしている．卒論指導よりもさらに普段使わない頭の部分を使うのでシンドイが，たまには自分が書く際の参考になるようなポイントが転がっている場合もあるので，勉強にはなる．まあ，そうとでも思ってないとやってられませんけどね．

午後は論文読み．

_ 突然お出かけ

朝から「明日はどこか出かけよう」と言っていたのだが，お昼ごはん（ほの香の鴨せいろ）を食べている時に，はびーが，

競馬いこか

と言い始めた．プランは2つあって，(1)ダイナミック：中京競馬場に遠征する，か，(2)おとなしめ：阪神競馬場，に行く，かのどちらかにしようとおっしゃる．中京は私が唯一まだ行ったことのない現行開催のあるJRA競馬場だし，今月リニューアルオープンしたばかりだし，明日は高松宮記念GIだし，「行くべし」フラグはこれ以上ないほど立っている．新名神で行けば2時間弱で到着できそうで，しかも高速料金は以前の休日1000円ほど安上がりではないものの2500円ほどしかかからないらしい．以前の休日1000円制度も自宅最寄りIC〜大津ICには適用されていなかったので，それも加算すれば今も「ちょっとお高い」程度しかかからないのだそうだ．

中京に行くとなれば，次に問題になるのはいつ出発するかである．この年になって一般席，しかもGIの，しかも裏開催の手狭な競馬場で観戦する気にはなれないので，指定席確保は必須である．しかも中京は事前予約なしの当日先着順のみ．となれば朝早めに現地入りするしかない．というわけで出た結論は，

今夜のうちに近くまで行って泊まる

という方法．はびー探索の結果，今からでも予約可能なまとも（つまりラブホテルではない）ところのうちもっとも近いのは大府駅前のホテルだった．大府と中京競馬場が近いとはちっとも知らなかった．来週火曜日にまた来る場所に泊まるというのも妙な気分だが，そのプランで行くことに．21時以降チェックインのエコノミーなプランを予約して，夕食を済ませた後の19時に自宅を出発した．

予定通り21時頃に大府に到着し，チェックイン．小ぎれいなビジネスホテルだが，当然ながら狭い．しかも2人でセミダブルに泊まるのでなおさらである．部屋に入ったはびーの第一声は，

刑務所みたいやな

であったｗ　ともかく明日は6時に起きてすぐ出よう，ということにして就寝．

_ 中京競馬場で，並ぶ

6時起床．6時20分ホテル発．6時40分競馬場着．駐車場に車を入れるが，なにぶん不案内な場所なのでどこにどう駐めてどこに行けばよいやらよく分からない．何となく人の流れを見つけてついて行ってみると，東入場門らしきところの前に長蛇の列とメガホンを持ったJRA職員たちの姿が．聞いてみると，

A指定席はもう満席です

とのこと∑(゜д゜lll)　まじか〜，中京も宮記念もなめてた〜と思いつつとりあえずB指定待ちらしい列の最後方につける．A指定とB指定は，いずれもコンセントつきのペアシートなのだが，ガラス張りの屋内か大屋根はあるものの吹きっさらしの屋外かが違う．しかし一般席とは天と地くらい状況が違う（ウインズ梅田の禁煙フロアとそれ以外，よりもかなり格差がある）ので四の五の言ってはいられない．グランドオープン時は徹夜組も出たということだが今日もそうなのだろうか．人様より1時間早く行動するのがわれわれの通常の行動パタンなのに，今日に限ってはどうやら大幅に出遅れたらしい．しかも風がぴゅーぴゅー吹いて寒い．凍えているわれわれにJRA職員は，

このあたりは手元カウントではもう座席数をオーバーしていますので，キャンセル待ちになると思います．席が気に入らないというようなお客さんがたくさん出ればなんとかなるかもしれませんが…

と非情なことをおっしゃる．しかしその「この辺りでオーバー」というのがすぐ（10人くらい）前なのであきらめるわけにもいかず，引き続き並ぶ．周囲の人もほとんどあきらめず，同様に待つ．7時過ぎには先頭（階段を上がった遥か向こう）から整理券が配られはじめ，列はちょっとずつ前進していく．一人ずつ並んでいる個人を確認して，4種類あるゾーンに色分けした整理券カードを順番に手渡していっている．自分たちの列のほんのちょっと前方でカードがどんどん減っていくのをただ黙って見つめているのはつらいものだ．普段こんなギリギリをほとんど体験したことがないので耐性もない．もしダメだったら車を置いて名古屋港水族館にでも行ってひつまぶしでも食べて午後にちょびっと戻ってくるしか…と思いつつじりじり進んで行くと，

残り7席

のところで順番が回ってきた！　残り3席の前方ゾーンにするか，残り4席の後方ゾーンにするか，多分ばらばらになっちゃいますけどどうしますか，と言われて，どうせそういうことなら前方の方がいいよね，ということで前者を選択．150席しかない当該ゾーン用整理券の148番と149番を手に入れたのだった．あと1分でも並ぶのが遅かったらキャンセル待ちという名のほとんど絶望的な状況になっていたわけで…危なかった．本当に，危なかった．

7時40分に開門し，チケット販売が開始．われわれも20分ほどで売場に到達した．席章はごく小さなスティック状の厚紙で，売場前面のガラス窓に座席順に差し込んであるものを次々に客に渡していっているようす．あと数組のところまで来たところでそれを目ざとく見つけたはびーが，

これ，ペア行けるで．

と言う．そのとおりラスト3席はばらばらと各所に点在しているわけではなく，一番前方端のところにまとまって3つ残っていたので，そのうちペアシートな2席を取ればよかったのだ．よかよか．周囲の係員さんも「ペア残ってましたね☆」と口々に言ってくれたので，うれしさも倍増．

_ 中京競馬場で，競馬観戦

競馬場に入るまでで随分文章が長くなってしまった．ようやく8時前に入場し，まずは指定席ゾーンへ．前述したようにB指定席は屋外なので寒いのだが，観戦場所としてはA指定席より恵まれている．A指定席はゴール板を過ぎた1コーナー付近にあるので，4コーナー〜急坂〜決勝戦手前の激戦についてはかなり遠目になる．私たちの席はゴール板を過ぎてほんのちょっとのところで，前から2列目．うむ，なかなかいいじゃないか．結果オーライとはこのことである．いや，もし次の機会があればこんな危ない橋を渡る気はないけれども．

競馬場に来た以上少しは勝負しないと面白くない．いつの間にか30万以上貯まった（最近私ばっかり出している気がする）罰金貯金から各自に1万円を軍資金として供出し，1Rから全レースについて馬券を購入していった．現場で馬券を購入するには屋内フロアに行かなければならないのでやや時間を食うが，そこは行列ができるほどの混雑ではないのでそんなに苦にはならない．レースはだいたい30分ごとにあり，新聞を読む→買い目を検討する→馬券を買う→レースを見る→反省する，のサイクルを繰り返しているとあっという間に時間は経っていく．はびーはこないだ買った巨大望遠レンズによる撮影修行にも忙しい．さすがにでかいだけあって距離があってもかなりの望遠具合で撮れるようだ．

お昼は，競馬場に来ると特別になぜか食べたくなる吉野家に行くため一般フロアに遠征．昼休みを外して早めに行ったが既に行列になっていた．人がわさわさいて，新聞や馬券もそこらに散らばっていて，いい感じに荒んでいた．報道によれば来場者は4万3360人とのことなので，絶対的な意味ではむちゃくちゃに多いというほどでもない．要するに狭いのだろう．そんな中に馬券売場や売店に長い行列ができているので，さらに動線を妨げていた．

高松宮記念だけはパドックにも行き，馬を見てるんだか人を見てるんだかわからない感じの写真を撮影．馬もいいんですが，いろいろと有名人を探すのも楽しいもので．今日は大魔神・佐々木主浩氏が馬主の馬（マジンプロスパー）が出走していたので，妻と息子を連れていた．

馬券成績は馬単と馬連を各1R当てたのみで，トータルではマイナス3000円くらい．大体いつもこんな感じである．マイナスといってもフトコロは痛まない（罰金を払った時点で大いに痛んでいるのだが）．メインもサンカルロを買っていなかったので外したけれど，カレンチャンはとってもかわいいのにすごく強かったのでいいことにする．

_ 中京競馬場から，帰る

表彰式の途中でスタンドを出て帰途へ．しかし予想されたことながら駐車場から出るのに大渋滞で，しかもルールを守らず逆走して列に割り込もうとする車とそれをほいほい合流させてしまう車がいてイライラ．しかもその甘ちゃん車がぴかぴかのベンツS500だったりするので喧嘩を売るわけにもいかずさらにイライラｗ　でもまあ，仕方がない．駐車場を出てもやはり渋滞で，名古屋圏内を出て高速に乗るまでにたっぷり1時間半以上を要した（朝はほぼ同じ距離に20分しかかからなかった）．でもまあ，仕方がない．

高速は四日市付近で渋滞→新名神草津付近で大雪だったものの，夕食（ただし御在所SAで買ったコンビニ弁当）を挟んでもほぼ順調に20時半前に自宅に帰着．N響アワー最終回に間に合った．

_ 2011年度最終週

3月がまもなく去って行く．例によって，うぎゃー，勘弁してくれー，とまでは思わないが，また夏までしばらくは授業スケジュールに支配される日々が始まると思うと気持ちがちょっと暗くなることを禁じ得なくはある．

今朝はメンバーの都合により早朝ゲートボールが中止だったので，先週末の出張処理をしたり，いろんな書類を整理したり，卒論生と面談をしたり，文献メモを作ったり，午後は今年度最後かつ2週ぶりの大学院輪読ゼミ．来年度からはメンバーが少なくとも2人増えるので，ますます楽しくなりそうだ．

夕刻は金星〜月〜木星の直列並びを見たかったのだが，残念ながら西の空には雲がかなりかかっていて，金星〜月だけを雲間から時折眺めることができるのみにとどまった．東京や名古屋ではきれいに見えたらしいのでうらやましい．5月の金環食は曇りませんように…

帰宅後にさっさと食事を済ませて，20時半頃に再び外出．明日の朝から終日スケジュールの企業研修の講師を務めるために，前乗り宿泊である．日帰りも十分可能だし私も本当はそうしたいのだが，新幹線がちょっとでも遅延したりすると先方に大いに迷惑をかけてしまう，というわけで前日移動だ．21時新大阪発ののぞみに乗って出かけて，名駅そばの宿泊先に入ったのが22時だから，近いものだ．案内していただいた部屋は土日に宿泊したのとカテゴリは同じセミダブルだったが，広さは3倍くらいあり，当然ながらベッドも一人で独占できる．あ〜快適，とごろんごろんしながら23時過ぎに就寝．

…と実はこの日のうちに準備して持参するべきだった研修用の資料印刷を終日にわたってすっかり忘れていたのだったが，それに気がついたのは翌朝であったｗ

_ 終日，研修

6時半起床→7時朝食→7時45分チェックアウト．ホテル自体は過不足ないのだが，未明から早朝にかけて外で大騒ぎをする輩たちがいたようで，間断なく奇声を発する連中がうるさくて目が覚めてしまった．ターミナル駅近くだからざわついているのは仕方がないかもしれないが，少々不運だった．ホテルは出張先に予約していただいたので確認をサインをするのみでチェックアウトしたのだが，ちらっと料金を見てみると，週末泊まったセミダブル（2人利用）の2倍弱のお値段だった．どんな施設であれ「1泊する」ことに一定のコストがかかるということを考慮すれば，施設やサービス分に払ったコストは約3倍くらいだろうと見積もった．広さは3倍，値段も3倍，まあ，妥当だ．

8時半に大府駅にタクシーを呼んでくれているので8時頃の普通電車でのんびり出かけよう，と駅に向かって歩いてコンコースに入りかけたところで突然，

あ，グループワークの資料印刷するの忘れた(--;)

ということを思い出した．それ以外の資料はすべて事前に添付ファイルで送って印刷をお願いしてあったのだが，この資料だけは最後の仕上げをし損なっていて，月曜日にそれを処理して持参するつもりだったのである．やや込み入った印刷の仕方をしようと思っていたがゆえに自分で準備するつもり→事前送付していなかったのだが，こうなったら行ってから印刷してもらうしかない．5秒くらい考えて，早く着きすぎるから乗るのをやめようと思っていた新快速に乗り，駅で印刷できる形することにした．8時15分に大府駅に着き，そのままホームのベンチでPC開いて作業．幸い乗るはずだった普通電車がホームに滑り込んでくるのとほぼ同時に作業を終えられたので，「予定通り」な気持ちを回復することができた．

研修は主に技術系の研究・開発職の方々を対象としたもので，今回の参加者は20名（うち女性3名）．9時〜17時（12時から1時間はランチタイム）のなかなかの長丁場だ．今回は，

自己紹介ゲーム
心理学＋社会心理学概論
同調実験の紹介
（昼休み）
服従実験の紹介
グループワーク1
グループワーク2

という構成で行った．自己紹介ゲームはいつもフレッシュマンゼミでやっているものをそのまま実施したのだが，やはり大いに盛り上がり，全体で2時間も費やしてしまった（笑　私も自己紹介をするのだが，競馬や野球，サッカーを観戦するのが好きだ，と言うと男子の食いつきが半端ない．これまた普段の大学の授業と同じである．20名のうち日曜日に中京競馬場に行っていた人が3名．うち1名はなんと指定席の列でほんの少しだけ私たちの前方に並んでいたとのことだったｗ　午後のグループワークは「正解あり課題」と「正解なし課題」をグループサイズとメンバーを微妙に組み替えつつ行う．昨年とは1つ課題を組み替えてみたが，感触としてはこちらの方が使いでがありそうだ．最後に質疑応答の時間を充分に取れなかったのは残念だったが，なんとか意図したことはそれなりに伝えられたのではないかと思う．

今回は「世界の山ちゃん」の手羽先ではなく「名古屋ふらんす」系のお菓子を手に，18時ちょい過ぎの新幹線で帰宅．

_ 個人面談×7

いよいよ新3年ゼミ生との面談（ほぼ全員と，個人を識別可能な状態での初対面会話となる）を始めた．今日は6名．新4年生の卒論面談も1名あったので，7名の学生とおしゃべり．うち5名は13時からぶっ続けだったのでさすがに疲れた．

面談の際は，事前に「履修者カード」と名付けた履歴書めいたものを作成し，顔写真（スナップでもOK，と言ってある）もつけてもらう．書いてもらうのは基本的な個人属性，緊急連絡先，入試の種別，現在の取得単位や平均点・GPA，その他に課外活動やアルバイトの状況や進路の希望などについても差し支えない範囲で．さらには成績表を持参してもらって，それも見ながら話をすることにしている．

さらに今回はPDや院生，B4も含めた新年度のゼミメンバーのフルリストを示して，対人ネットワークの状況も聴取してみた．つまりソシオメトリー的な情報収集を試みているわけだが，もちろん「選択」の軸しか問わない．6名に尋ねてほぼ共通していたのは，(1)同学年内でも面識のないメンバーの方が遙かに多い，(2)学年をまたいだ知り合いはほぼ絶無，という2点である．ネットワークを拡げる機会をゼミが提供できる，と表現すれば多少は聞こえがよかろうか．同輩内に知り合いが少ないことを危惧するコメントが少なからず寄せられていたので，「あなただけじゃないんだよ．みんなそういう不安な状況下にあるんだよ」ということはしっかり伝えなければなるまい．

_ まもなく新年度

夜が明けるのがすっかり早くなり，10日ほど前は駅の自転車置き場でようやく太陽が顔を見せ始めていたというのが今では大阪駅を出て神崎川を渡る頃になった．春はあけぼの，を通勤途上に満喫できる時期である．キャンパス内も来週の入学式を控えて徐々に華やいだムードを演出し始めてきた．今年はこうしたフラッグがメインストリートにはためく模様．今日も面談やらリサミやらスケジュールが多めだが，その合間には授業準備を進めるつもり．

授業資料の印刷のために文学部に行き，そのついでに裏にある枝垂れ桜の木を観察してきた．だいぶつぼみはピンク色になっているが，まだほころびかけというところまでは達していない．しかし昼間はぽかぽか陽気になったので，ソメイヨシノは来週辺りからそろそろ咲き始めそう，かな．

_ 年度末

新3年ゼミ生面談×4と卒論面談×1．傍らで激しく自炊作業遂行中の秘書ちゃんを置きつつ，楽しくトーク．

何と言っても今日最大の収穫は，新3年ゼミ生のうち1人のご父君が，あの私が長年愛してやまない長五郎餅本舗の現当主と高校以来の友達だということが分かったことだろう．ゼミ生は私のツイートを見ていて長五郎餅への偏愛を知っており，その話題を提供してくれたものらしい．なんでも今年から「構想3年」なバレンタインデーの特別「生チョコ餅」も販売されているとのこと．猛烈に興奮してしまって，いかに長五郎餅が好きかについて経緯からエピソードからあれこれと語ってしまった．ゼミ生も大好きなのだそうで，話が合った．しかも当主の息子さんも後を継ぐことを志しているとのことで，今後長年にわたりあの味を楽しめそうだという情報まで得ることができた．もうこうなると何のための個人面談なんだかよくわからない．でもうれしかった．

卒論面談はテーマの絞り込みにやや行き詰まりを感じている学生だったが，じっくり何に関心があるのかを聞き出しながら情報検索をするうちに，かなりいい参考文献を探し当てることができて一安心．

あとは今年度の個研費の報告書や領収書類を整理したり，助成金の成果報告書の仕上げをしたり，CAPSの年次報告書を書き始めたり，といういわゆる年度末業務に時間を取られた．単調作業のお供にはプロ野球中継が一番だ．今いる部屋はAMラジオが雑音だらけでまともに聴けないし，PCではおそらくネット環境のせいでradikoが聴けなかったのだが，iPhoneアプリをインストールしたのでクリアな音質で楽しめるようになった．また毎日のように一喜一憂するシーズンの始まりだ．

_ 焼肉

年度末の1週間が随分激務だったはびーはお疲れモードで昼間でお眠り．というわけで週末の買い物にも行かずにだらだらと過ごした．午後は私も2時間ほどお昼寝．

夕方はさすがに起き出して，お気に入りの焼肉屋さん「美味肉家　能勢」へ．17時開店のところに数分出遅れ気味でチャリにて駆けつけたが予約なしのテーブルは既に満席．待合スペースで第1陣が食べ尽くすのを待つモードになっていた．すっかり焼肉のクチになっているので今さら引くに引けず，じっと耐えた1時間であった．

18時過ぎにようやく席に案内された．いつものように「1枚ずつしか焼かない」ルールを守りつつも，久しぶりにお腹いっぱい食べた．お肉はもちろん，「4〜5人前」と明示されていてオーダー時に「量多いですよ」と店員さんに言われたサラダもぺろりんと完食．ここは関西よつ葉連絡会がやっているお店なので，野菜もおいしいのです．

ほぼ1時間でまだまだ増える待ち客にテーブルを譲り，ごちそうさま．